少し先を走っていたもう1頭もそれにならうように海の方へと90度方向を変えた。
そして海の中に逃げていた人々の合間を掻い潜るように、2頭は水中に消えていったのだった。
動画を撮影したチャーリアンさんは、アシカの様子をこのように振り返っている。
「巨大なアシカたちはビーチで眠っていて、私はそれをただ眺めていました。するとある女性がアシカたちの近くで写真を撮ろうと、約1.2メートル(4フィート)の距離まで近づいたんです。」
「そしてアシカが目を覚まして、皆を追いかけ始めたんですよ。」
「巨大なアシカたちによって薙ぎ払われていく観光客の姿が可笑しくって、思わず撮影したんです。」
チャーリアンさんによれば、ビーチには野生動物たちをそっとしておくこと、また野生動物から安全な距離を保つように伝えるサインが至るところに設置されていたという。
「彼らは野生動物ですから、十分な距離感を保つことが必要です。」
「今回の出来事が『彼らに干渉すべきではない』ということを表していると思います。」
ラ・ホヤ・コーヴは年中開放されているが、近くにあるポイント・ラ・ホーヤではアシカの出産シーズンのため5月1日から10月31日まで立ち入り禁止になっているそうだ。
この時期、アシカは縄張りを守るために防御的になるといい、海洋生物を取り扱うテーマパーク「シーワールド・サンディエゴ」のアシカに詳しいエリック・オッチェンさん(Eric Otjen)は「この動画に映っているのは、繁殖期に入ったオスの通常の行動」として以下のように語っている。
「アシカが猛スピードで人々に向かっているのは、岩場に近いアシカが波打ち際にアシカに追われて逃げているためで、おそらくどちらがメスを手に入れるのか争っているのでしょう。」
「2頭のアシカたちは人を襲うチャンスがあったのに、ただ通り過ぎていきました。これはメスとの交尾を巡る彼らの権利の問題なのです。」
「この行動は決して珍しいことではありません。この動画が1000万回以上再生された理由は、みんながまるでゴジラに追われるように逃げ惑っているからです。」
「その姿は滑稽に見えるかもしれませんが、悪い選択ではありませんね。彼らの喧嘩に巻き込まれたくはないでしょう?」
「たとえ噛まれなかったとしても、約90~136キロ(200~300ポンド)の重さのものに轢かれるのは、あまり気分のいいものではありませんからね。」
@favortown These sea lions made my day yesterday #california ♬ Apple bitten jeans beach boys 1964 – done4dayz
画像は『charli 2022年7月9日付TikTok「These sea lions made my day yesterday」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)