鶏が1羽6ドル(約840円)、太った七面鳥1羽が25ドル(約3500円)、ヤギ1頭が20ドル(約2800円)と設定されている。鶏はすぐに売らず、学校で飼育してから販売し、その利益で餌代を賄うこともできる。今では100羽以上もの鶏がいるそうだ。学校は家畜払いを始めてから得た資金で、教師用の家を建てることができるほどになった。ジンバブエのニュースメディア『The Herald』は、この取り組みが地元コミュニティから大きな支持を得ていると報じている。
保護者のひとり、クダクワシェ・マンイェザさん(Kudakwashe Manyeza、48)は「ここでは米ドルを手に入れるのは難しいのです。授業料が15ドル(約2100円)かかるのですが、ドルを稼ぐことができない保護者は鶏3羽で支払うことができます。貧しい地域の子どもたちが教育を受けられる、画期的方法です」と称賛している。
グルべの学校はこのユニークな支払い方法の先駆者だが、革新的な取り組みを採用しているのはこの学校だけではない。ジンバブエの農村部には、労働による支払いを受け入れている学校もあれば、家畜飼育、裁縫クラブ、レンガ作りなど、さまざまな収入プロジェクトに取り組んでいる学校がある。この家畜で授業料を支払うシステムは、2017年に教育省により認められた。当初は「授業料は現金で支払うべき」という声が多かったが、結果的に、この地域を巻き込んだ家畜払いシステムは学校にとっても保護者にとっても、そしてコミュニティにとっても嬉しい成果を上げているようだ。
画像は『The Herald 2023年7月11日付「Guruve school accepts chickens for tuition fees」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)