海外発!Breaking News

writer : hanako

【海外発!Breaking News】稀な遺伝子疾患により言葉が話せない妹のためにアプリを開発した17歳少年(米)

「Freespeech」というWebベースのアプリを開発したのだ。

「Freespeech」にはスマホ、タブレット、パソコンなどからインターネットを通じてアクセス可能で、好きな画像と言葉(単語)を組み合わせて作成したボタンをタップすると単語が音声で読み上げられるしくみになっているという。

兄妹の父親であるチャドさん(Chad)は、このアプリについて次のように述べている。

「Freespeechは他の多くのAACアプリと違って、編集がとても簡単です。デラは興味の対象がコロコロ変わります。今は『クラレンス』のキャラクターや『アダムス・ファミリー』のキャラクターのボタンが好きですが、興味がなくなったら削除してまた別のボタンを作ることができますから。このおかげでデラは、好きなテレビ番組について話すことができるようになりました。話したいのは、きっとこういうことだったんですよね。Freespeechのおかげで会話が増えて、家族の絆がより深まりました。」

またこのアプリは医療関係者からも関心が寄せられており、ワシントンD.C.にある小児病院「Children’s National Hospital」の言語聴覚を専門とするトミー・ロビンソン博士(Tommie Robinson)は『CNN International』のインタビューに応じ、このように語った。

「AACアプリケーションの分野に、新たなコミュニケーションツールが加わることを歓迎しています。利用のしやすさ、そして患者個人のペースや好みに合わせられる点は本当に素晴らしいです。このようなアプリはコミュニケーションプロセスを強化するために重要なものとなるでしょう。」

アーチャーさんは現在「Freespeech」をソフトウェア開発のプラットフォーム「GitHub」に一般公開し、誰でも自由に使えるようにしているそうだ。そして「このプロジェクトを続けて行きたい」として、今後の展開についてこのように明かした。

「このアプリはまだ未完成で、まずはインターネットに接続されていなくてもアプリを使用できるようにすることが目標です。ある親からこのアプリのおかげで子供の趣味や好きなゲームについて初めて話すことができたという内容のメールをもらったことがあります。僕の努力によって誰かに声を届ける手助けができたということを知って、とても誇りに思いました。それにこのプロジェクトに多くの人が注目してくれて、コードを提供してくれる協力者がたくさんできたことをとても嬉しく思っています。」

画像は『CNN International 2021年12月19日付「A Texas teen couldn’t speak with his sister, so he created an app to give her a voice」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

言葉を交わすことができなかった幼少期のアーチャーさんとデラさん(画像は『CNN International 2021年12月19日付「A Texas teen couldn’t speak with his sister, so he created an app to give her a voice」』のスクリーンショット)

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