インタビューのなかで自身が次第にアルコールに依存していった過程を次のように語った。
「僕のように、常に何かしらの強迫観念にかられているタイプの人間は、過食やアルコール、セックス、ギャンブル、買い物依存といった行動で不安な気持ちを埋めようとするんです。そしてさらに自己嫌悪に陥っては、また繰り返して。そこから本当の意味での“苦しみ”が始まり、人はやがて逃げ場のない悪循環にはまってしまうんです。」
ベンの場合は、ジェニファーとの結婚生活が上手くいかなくなり始めた頃からアルコールに頼ることが増えていったそうで、2人が別居を発表した2015年~2016年にはかなりアルコールに依存した状態になっていたようだ。手もつけられないほどのベンの醜態を目にしたジェニファーが2018年8月、半ば強制的にベンを施設に入所させたというのは有名な話だ。
ベンがリハビリ施設を退所した同年10月に離婚が成立したのだが、ベンは
「この離婚は、僕の人生にとって最大の後悔です。」
と現在形で述べている。ジェニファーや3人の子供達、バイオレットちゃん(14)、セラフィーナちゃん(11)、サミュエルくん(7)にも多大な迷惑をかけてしまったことを恥じているというベン。しかし「恥」という感情からはポジティブな副産物は何も生まれないという現実に触れ、現在は過去の幾つもの過ち、後悔から「立ち上がり、学び、さらに学習を深め、前に進んでいくしかない」と前向きに語った。
そんなベンが、リハビリ施設退所後に取り組んだ映画『The Way Back(原題)』が来月6日に全米で公開される。依存症によってキャリアや家族を失った元バスケットボール選手が、コーチを務めながら自らも更生していくというストーリーだ。「過去を変えることはできない。でもどうやって前へ進んでいくかを選ぶことはできる」―映画のなかで出てくるこのセリフには、ベン自身の心も大きく揺り動かされたことだろう。
(TechinsightJapan編集部 c.emma)