新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まった当初に各地で起きたトイレットペーパーの買いだめ騒動を思い起こし、騒然とした。
この動画以外にもアメリカの各地で、普段食べている非バスマティ米の品薄を心配した在米インド人らが食料品店に詰めかけた。米国南部在住のアダーシュさん(Adarsh)は、「(食料品店に)大勢が押し寄せ、10から12袋もコメを買った人も見かけました」と買いだめの様子をインドの英語系ニュースサイト『The Pioneer』に話している。アダーシュさんが行った時にはもうほとんどなかったので、2袋だけ購入したそうだ。
スマン(Suman)と名乗る人も「在庫はまだあったけど、値上がりしていましたね。ソナマスリのブランド米「ゴダバリ」は50ドル(約7,100円)にまで高騰していました。普段は23、24ドル(約3,300円)のコメがですよ。(インド政府発表当日の)木曜日は大混雑でしたが、食料品店の人から2日後にはまた入荷すると聞きました」と述べた。
在米インド系のニュースサイト『Greatandhra.com』によると、多くのインド系食料品店で一家族につきコメ1袋などの購入制限を設け、店によっては客がレジの列に4時間以上並んだという。
非バスマティ米の買いだめは、オーストラリアでも起きているようだ。
なお、今回のニュースには、SNSでこんなやり取りが見受けられた。
「完全に狂気の沙汰だ」
「世界の終わりじゃあるまいし、冷静になろう。 コメの品種は他にもあるよ」
「米国がコメを自給していることは、マスコミは伝えないのかな。アメリカはコメの輸出国でもあるんだが」
「でもそれは、彼らが望むようなコメじゃないんだよ」
「バスマティ以外の白米は、アメリカではインド人でもほとんど食べない。ビリヤニやイドゥリなどの料理に必要なソナマスリ米などを南インド人が爆買いしただけだ」
「アメリカに住むインド人として、とても恐ろしいことです。私たちにとってお米はすべてなんです」
「そんなに心配することはないよ。どのコメだって、コメに変わりないじゃないか」
「慌てて食料品を買いに行ったけど、どの店にもお米はあったよ」
「だから、この動画はインド米の話だって」
選り好みして買い占めずに、バスマティ米やほかのコメを当面代用することを推奨する人と、食べ慣れた品種を少しでも確保しておきたい当事者に理解を示す人もおり、意見が大きく分かれていた。ちなみに、米国内での非バスマティ米の買いだめ騒ぎは初日だけで、翌日以降はすっかり落ち着きを取り戻したようだ。
Rice demand and Madness in USA..after India Govt Imposes Ban on Non-Basmati Rice Exports!
People are taking breaks from work and lining up at grocery stores,buying maximum allowed quantities.
Desi stores in US have already increased the price of rice bags..#USA #RiceDemand pic.twitter.com/Wwx5JFAK9B
— Venugopal Reddy Chenchu (NRI TDP, USA) (@venuchenchu) July 22, 2023
画像は『Mirchi9 2023年7月23日付「Rice Ban: New Argument of NRIs!」』『India Posts English 2023年7月21日付「Ban on rice exports; People waiting in line for rice in America」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 秋本神奈)