米大御所歌手で女優のシェール(78)が、かつて仕事を共にした故ピーター・ボグダノヴィッチ監督との思い出を回想した。シェールは監督について「下品で最低な男だった」と評すると、「ものすごく傲慢で、本当に大嫌いだった」と厳しく批判した。生前のボグダノヴィッチ監督は、最も仕事がしづらい俳優に「シェール」と答えており、「私は彼女に嫌われていた」と話していた。
シェールの回顧録第1弾『Cher: The Memoir、Part One』が19日(以下、日付はすべて現地時間)に出版されたことを受け、彼女が英紙『The Times』のインタビューを受けた。
22日に同紙で掲載されたインタビューで、シェールは映画『マスク』(1985年公開)で一緒に仕事をした故ピーター・ボグダノヴィッチ監督について語った。
『マスク』は、非常にまれな疾患「ライオン病(頭蓋骨幹異形成症)」を患い、16歳でこの世を去ったロッキー・デニスさんの生涯を描いた物語だ。シェールはロッキーさんの母フローレンス役を演じ「第38回カンヌ国際映画祭」で女優賞を受賞した。
今回のインタビューでシェールは、ボグダノヴィッチ監督が「嫌いな監督の一人だった」と明かすと、撮影現場でのエピソードを次のように述べた。
「ある日、撮影現場に来た彼が『シェール、この場面をどこで撮ったらいい?』と尋ねてきた。私は『キッチンで上手くいったから、もう一回やってみない?』と答えたの。」
「すると翌朝、彼は卵サンドイッチを食べながら現場にやってきて、怒鳴り始めたわ。『お前にこの映画を任せられない! お前なんか無名のやつだ! 今すぐお前を降ろすことだってできる』とね。」
さらにシェールは、