首には故エリザベス女王から贈られたメダル“ナイト・コマンダーのヴィクトリア勲章（Knight Commander of Royal Victorian Order/KCVO）”をかけていた。

王子は身廊を歩く際に、知り合いとみられる人物に笑顔で挨拶しており、そして前から3列目の席に行き、ベアトリス王女夫妻やユージェニー王女夫妻らと同じ列に着席した。

最前列には、後に到着したエドワード王子と妻ソフィー妃、ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃、長女シャーロット王女と次男ルイ王子が着席した。長男ジョージ王子は国王の付添人として、他の3人の男の子とともに国王の椅子の近くに立っていた。

伝統的なキリスト教式の礼拝は午前11時に開始し、チャールズ国王に王冠が被せられた後、午後1時に終了した。国王夫妻と王室メンバーが退場後、ヘンリー王子は寺院の外で待ち受けた車両に乗り込み、ヒースロー空港へ向かった。

この後には、国王夫妻を乗せた馬車「ゴールド・ステート・コーチ」の後に王室メンバーを乗せた馬車が続き、バッキンガム宮殿へと続く壮大なパレードが行われた。しばらくすると王室メンバーが宮殿のバルコニーに勢揃いし、英空軍レッドアローズによる祝賀飛行“フライパスト”を見守った。

しかしヘンリー王子はこれらの行事に参加せず、自宅があるカリフォルニア州にとんぼ返りした。6日は王子とメーガン妃の息子アーチー王子の4歳の誕生日であったため、家族と祝福するために急いで帰路についたとみられる。

ヘンリー王子は復路でもプライベート機を利用せず、英国航空のロサンゼルス直行便で出発し、米時間6日の午後6時半過ぎ（英時間午前3時半過ぎ）にロサンゼルス空港に到着した。

『Daily Mail Online』が掲載した写真には、モーニングスーツ姿のヘンリー王子が米国へと旅立つ前、ヒースロー空港の屋外で笑顔を見せる姿が捉えられている。飛行機がロサンゼルス空港に到着後には、王子を乗せたレンジローバーのSUVが走り去る様子も写されていた。

ヘンリー王子は自身の回顧録『Spare』で父チャールズ国王との親子間の問題や、兄ウィリアム皇太子との兄弟間の確執を暴露していた。そのため王子が戴冠式に出席するにあたり、英国では「親族から冷遇されるだろう」と懸念する声が高まっていた。結局、王子は英国に一日と数時間滞在しただけで、王室メンバーとじっくり話し合う機会はなかったようだ。

Prince Harry was spotted leaving Westminster Abbey alone following the coronation service.

He sat in the third row along with Prince Andrew. He had no formal role in the ceremony and did not wear any form of military or ceremonial clothing#Coronation: https://t.co/SvPyMdzcVq pic.twitter.com/IChkbMQe0M

— Sky News (@SkyNews) May 6, 2023

画像2～5枚目は『ITV News　2023年5月6日付Twitter「Prince Harry arrives at Westminster Abbey with other members of the royal family」「Prince Harry sits next to Jack Brooksbank, husband of Princess Eugenie,」』『Sky News　2023年5月6日付Twitter「Prince Andrew and Prince Harry arrive at Westminster Abbey, along with Princess Beatrice, Princess Eugenie and Zara Tindall」「Prince Harry was spotted leaving Westminster Abbey alone following the coronation service.」』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部　寺前郁美）