26日早朝に2人の外科医が3時間をかけて喉からボタン電池を摘出した。
ホリーさんは当時のことを次のように振り返る。
「救急車の中でラルフィーは意識がなくなったり回復したりを繰り返していたの。私は『この子は私の腕の中で死んでしまうのではないか』と不安で仕方なかった。」
「実は26日はラルフィーの1歳の誕生日で。誕生日会を計画していたのに、お葬式のことが頭をよぎったほどよ。あと15分遅かったら、きっとラルフィーは生きていなかったでしょうね。」
「ラルフィーは生まれつき心臓に穴が開いていて、誕生後に手術をしているの。でも今回はどうなるのか全く先が見えず、あの時の手術よりも怖かったわ。」
なお手術は成功したものの、ラルフィー君は現在も入院中で、ボタン電池により気管と食道に損傷を受け、鼻の穴から胃まで管を入れて栄養を摂っている。
ボタン電池は誤飲して食道に停滞すると、早くて2時間で重度の化学やけどを引き起こし、誤飲後すぐに摘出されないと食道に癒着して放電し、粘膜に穴が開くなどして重症化する。
ホリーさんは「ボタン電池が家の中にあることを認識していなかった」と明かし、「同じことが繰り返されないように」と次のように注意喚起した。
「ボタン電池はたくさんのおもちゃに使われているでしょう。でも電池はネジで止められているわけでもなく、蓋が簡単に開いてしまうのよ。ボタン電池のおもちゃへの使用は禁止されるべきよ。」
「私はたまたまラルフィーが何かを口に入れるのを見たから幸運だったの。ただもっと早く病院に戻っていればと後悔しているわ。」
「子供が泣き叫んで白目をむき、肌の色が変わって嘔吐を始めたらボタン電池の誤飲を疑って欲しいの。嘔吐物は赤茶色で強い酸の臭いがしたわ。」
「それと自分の直感を信じ、医師の診断に納得がいかなかったら引き下がらないことね。そして必ずセカンドオピニオンを聞くことよ!」
ちなみに今年7月には、1歳の時にボタン電池を誤飲した男児が約4年で28回もの手術を受けていることが報じられた。男児は100%の回復は難しいという。
画像は『The Sun 2021年9月1日付「ON DEATH’S DOOR I smelt acid as my baby boy’s insides burned after swallowing a battery he found on the floor」(Credit: Caters)』『The Mirror 2021年9月2日付「Baby left ‘minutes from death’ after swallowing button battery as mum issues warning」(Image: Caters News Agency)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)