先月25日、25歳のエレノア（それ以上の詳細は明らかにされず）は7歳の息子をマヨルカ島イーストコーストにあるカラス・デ・マヨルカのカナリオスパークホテルの部屋に、ひとり置き去りにしてパーティへと出かけた。

子供の泣き声を聞きつけたホテルのスタッフが部屋に入ると、取り残された子供がおり「ママと2人でマヨルカ島にホリデーに来た。でも、起きたらママがいない」と涙ながらに訴えたという。スタッフは警察へ通報し、母親が帰って来るのを部屋で待っていた。そして26日の朝、男児の母親が部屋に戻ってくると、警察は保護責任者遺棄罪でエレノアを逮捕した。

警察のスポークスマンの話によると、エレノアが息子を置き去りにしたまま出かけることはこれが始めてではなかったという。

エレノアの罪は執行猶予となったが、この母親以外に親族を見つけることができなかった7歳男児は、児童福祉施設へ預けられることになってしまった。

なお、子供の人数に関わらず親が低年齢の子供を部屋に残して出かけることは、イギリスでは法律違反となる。

一方でこのニュースが報じられると、世間は過去のある事件を思い出した。

2007年5月にポルトガルで起きたマデリン・マクカーンちゃん（当時3歳）失踪事件は、今も未解決のままだ。医師である両親はマデリンちゃんと妹、弟の3人を部屋に残して夕食に出かけた。その間にマデリンちゃんが部屋から忽然と消え行方不明になったのだが、両親は「保護責任者遺棄罪」で逮捕されていない。

ネット上では「シングルマザーは子供を置き去りにするとすぐ逮捕されるが、医者は同じことをしても逮捕されないのか」「医者だと食事に出たと報道され、シングルマザーだとパーティと言われるのもおかしい」という批判の声があがっている。

また、子供を部屋に放置して親だけが出かけるということに親としての責任は感じられないという声もある。マデリンちゃん失踪事件が起こったように、何かあってからでは遅いということを親は休暇先においても十分頭に留めておく必要があるだろう。

出典：http://metro.co.uk
（TechinsightJapan編集部　エリス鈴子）