カスピ海のみに棲息し国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種にも指定されているカスピカイアザラシが、観光客とみられる男ら数人に叩きのめされた。その様子を捉えた動画はSNSに投稿されて拡散し、地元では虐待をした男たちの捜索が開始されたようだ。
カザフスタン西部マンギスタウ州カラキヤ区にあるビーチで今月6日、浅瀬にやってきた1頭のカスピカイアザラシが、観光客とみられる大人たち数人に虐待される様子が捉えられた。
動画では、浅瀬にいる男たちが水中を逃げ回るカスピカイアザラシを囲むように立ち、長い棒を振り上げて叩いている。また大きな石を投げつけようと構える男の姿も映っているが、周りに暴走を止める者はいない。
この動画が拡散すると、カザフスタン農業省、林業・野生生物委員会の報道官、サケン・ディルダクメット氏(Saken Dildakhmet)が動画をシェアし「これは虐待であり、処罰されるべき。8日にはマンギスタウ州の地区警察が動物虐待容疑で捜査を開始する。本当に言葉もない」と怒りのコメントをあげた。
また目撃者は『Zakon.kz』のインタビューに応じ、次のように話している。
「大人数人がアザラシを見つけると、棒や石で叩きのめしていました。そしてぐったりとしたアザラシを岸に引きずりあげると、男たちは子供と一緒に写真撮影を始めたのです。その後、彼らはアザラシを水中に戻していましたが、あのアザラシが生き延びたのかは分かりません。単なる遊びだったのでしょうね。」
なおカスピ海では、