カラニちゃんを抱いてもまだショックを拭えなかった。
「初めてカラニを見た時は、他人の子どもを見ているようで不思議な感覚でした。カラニが生まれてくることを知らなかったしあまりにもショックが大きかったので、親子としての繋がりをすぐに持つことはできなかったのです。」
当時の心境をそのように語ったアビーさん。しかしそれは家族や友人も同じで、妊娠を報告すると「エイプリールフールのジョークだよね?」と誰もが疑っていたそうだ。
「最初は若いシングルマザーになることに恥ずかしさを覚えました。出産してから数日間は、自分の子どもの顔を見ることすら拒否していました。正直、出産するまでは子どもを欲しいと思ったことがなかったですし、人生で子どもを持つことを考えていなかったのです。」
そうした突然の出産に対するショックに加え、アビーさんは帝王切開時の傷口から感染症を引き起こして腸閉塞になってしまった。食事を口から摂ることができなくなってしまい、しばらくは経鼻胃チューブで水分や栄養を摂取していたという。
「水を飲むことも許されなかったので、口が渇いた時には水を含んだスポンジで口腔内を湿らせていました。本当に悲惨な状況でしたね」とアビーさんは振り返っており、体調不良も重なってなかなかカラニちゃんと向き合うことができていなかった。
アビーさんは妊娠期間中にお酒を飲んでしまっていたが、カラニちゃんは生まれてから現在に至るまで健康そのものだという。すくすく育つカラニちゃんの姿を見て母親として子育てしていく決心をしたアビーさんは「今はカラニがここにいて、このうえないほど愛していますよ」と話しており、母親として子育てを楽しんでいるそうだ。
ちなみに2019年には、腎臓結石の痛みだと思い込んで病院に行った女性が3つ子を出産した。この女性は三つ子がお腹の中にいたにもかかわらず妊娠に気付いていなかったことで世間を驚かせていた。
画像は『Metro 2022年3月4日付「Woman taken to hospital with stomach cramps comes home with a surprise baby」(Picture: Caters News Agency)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)