米ジョージア州の職業訓練機関が今月14日、産休による有給休暇を得るため妊娠を偽った元職員が裁判にかけられていることを公表し大きな話題となっている。産休制度が日本よりも厳しいと言われるアメリカならではの出来事かもしれないが、女は3件の虚偽記載と1件の身分詐欺を犯したことで重罪に問われているという。『New York Post』などが伝えた。
妊娠を偽ったのは、米ジョージア州の職業訓練機関「Georgia Vocational Rehabilitation Agency(以下、GVRA)」に広報部長として勤めていたロビン・フォルサム(Robin Folsom、43)だ。
事の発端は2020年10月にロビンが人事部にメールで妊娠を伝えたことで、2021年5月に出産したという連絡もしていた。その後、ロビンの赤ちゃんの父親であるという男性からGVRAの役員に「妻は出産に伴い、数週間の休養が必要と医師の指示を受けました」という旨のメールが届いた。
ちなみにアメリカでは原則、産休期間に給料は支払われない。出産や育児、介護、療養に対する休暇制度である「家族・医療休暇法(Family and Medical Leave Act:以下、FMLA)」というものがあるが、これは休暇後に職場復帰ができることを約束するもので給与支給はないのが現実だ。
現在はこうした制度に疑問の声が多数あがり、州によっては有給休暇を得られるように改善されているが、経済的な問題も追い風となり、出産から数か月あるいは数週間で仕事に復帰する人が多いという。ジョージア州では法律として有給休暇が定められていないため全て会社の任意で行われるものとなるが、GVRAの役員はロビンがFMLAの対象になると判断して7週間の有給休暇を認めた。
しかし出産日の約2か月前にあたる2021年3月、