このように至った経緯を次のように話している。
「クリスマスに一緒に過ごせる友人や家族が近くにいなくて、ひとりで過ごすという人たちをとても気の毒に感じていました。彼らのために何かしたいと思ったのがきっかけです。私の場合、場所はこのカフェがあり問題なく確保できるし、お客も来なくて空いているからちょうどいいと思いました。これまでは毎年6~7人の人が集まっていましたが、今年は街でチラシを配って宣伝したので、30人ほど来るのではないかなと思っています。人数が多かったら、母のパブに場所を移すことも考えています。たくさんの人が来てくれたら、もっと賑やかなパーティーになるので楽しみです。うちの家族はクリスマスの日でも仕事をしてきたので、私も25日に仕事をすることには慣れています。それに、孤独な人を助けるにはこの方法はとてもいいと思いました。私はクリスマスが大好きだから、みんなにもぜひクリスマスの雰囲気を楽しく味わってもらいたいです。」
5か月前に息子マックス君を産んだばかりのカーステンさんだが、25日に向けての準備で忙しそうだ。カーステンさんによると、25日に訪れる人たちのタイプは様々だが、ほとんどは50歳以上の高齢者だという。パートナーを亡くしたり家族が海外にいたりして会えず、25日にはひとり寂しくクリスマスを過ごさなければならないというこの地域の人たちの孤独な現実を救ったのが、カーステンさんだった。
「25日の全ての食事は私が提供します。クラッカーや飾り付けなどは地元の複数の企業から寄付してもらいました。昨年来た70代の女性はご主人を失って、家族全員がアイルランドに住んでいると話していました。ここに来る人の中には家からあまり出ない人もいるでしょうし、自分のことなど誰も気にかけていないと思っている人もいると思います。そんな彼らが、クリスマスの日にはカフェに来て、クリスマスの雰囲気を味わい、他の人と喋って楽しそうにしている姿を見ると私も嬉しくなります。クリスマスってそうあるべきなんだと思います。」
カーステンさんとスタッフらは、店に来てくれた人たちが楽しんで笑顔を見せてくれることで、クリスマスを特別にしようと頑張る努力が報われると話している。今年ももうすぐ、カーステンさんのカフェからは楽しそうな笑い声が溢れるに違いない。
画像は『Storytrender 2018年12月20日付「Never be lonely this Christmas! Cafe owner inspired to open on Christmas day and throw party for those with no where to go」(MERCURY PRESS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)