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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】ニューヨーク州、性犯罪登録者の「ポケモンGO」禁止へ(米)

話題沸騰中のゲームアプリ「ポケモンGO」について、新たな話題がアメリカから飛び込んできた。歩きスマホや他人の敷地に入り込む不法侵入が巻き起こす数々のトラブルや事故は想定の範囲内であったが、幼い子も参加しているだけに性犯罪に巻き込まれる危険性がここに来て危惧されている。この事態に、いち早く動いたのは米ニューヨーク州であった。ワシントンD.C.のメディア『npr.org』などが伝えている。

ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモ氏はこのほど、過去に性犯罪をした者、被疑者として保釈の身である者、あるいは服役中も仮釈放の状況にある者も含め、性犯罪者として登録がなされている者たちの「ポケモンGO」を禁じると発表した。具体的には、仮釈放の身となっている約3000名の性犯罪者を含む最新の性犯罪者18544名分のデータをゲーム開発者の「ナイアンティック」に送り、彼らがこのアプリのダウンロードができないようサインアップ規制を設けることを依頼した。同州ではこうした犯罪者のSNSアカウント開設も規制されており、「ナイアンティック」にも同様の対応をすることが強く望まれているという。

今回規制を設ける具体的な理由について、ニューヨーク州はこのゲームならではの遊び方を挙げている。「ポケモンGO」は誰でもプレイしながら、いとも簡単に未成年者や成人の他人に近づくことができる。実際にインディアナ州では保護観察中の性犯罪者が裁判所の芝生の上で16歳の少年と「ポケモンGO」を楽しんでいる様子を監察官2名が発見し、報告していた。確かにポケストップと呼ばれる場所では見知らぬ者同士が楽しそうに情報を交換しており、意気投合すれば一緒に行動することも可能になる。

一方で「性犯罪者側がこのゲームに参加できないという仕組みを作っただけでは片手落ち」との意見もある。ポケモンを追いかけるあまり、何も知らない子供たちが性犯罪者が暮らしている家の周辺をうろついてしまう。また性犯罪者がアプリをダウンロードできないにせよ、ポケストップの情報を頼りにスマホを持って人の集まる場所に出かけることは可能だからだ。これらは実に恐ろしいことである。

アメリカでは少なくとも「ポケモンGO」のユーザーの22%が未成年者だと報じられ、特に小学生では9歳になると一気にユーザー数が増えているとのこと。幼い少女はどうしても性犯罪者のターゲットにされやすい。老若男女を問わない不特定多数の者同士が情報を共有しあって楽しむオンラインゲームがある以上、わが子が各種の犯罪に巻き込まれないよう大人が十分に気を配るに限るようだ。

出典:http://www.npr.org
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)