2022年11月にも同じイギリスで発見されている。ウェールズ北西部のクリクキエス・ビーチでこの高級珍味を発見したデイヴ・マクギアーさん(Dave McGirr)は、その価値を知っても「食べたいとは思わないね」と語っていたという。
他に海岸で見つかるお宝と言えば、ダントツで「龍涎香(りゅうぜんこう)」だろう。これまでに3億円超と算定された物も見つかっているのだ。
この龍涎香は、マッコウクジラの腸内で生成される結石で、未消化のイカやタコなどのクチバシが、クジラの腸壁から出るネバネバした分泌液に包まれて固まったものだ。龍涎香が生成されるのは100頭に1頭と稀で、独特の香りを放つことから「シャネル N°5」などの香水の原材料として高値で取引される。そのため“海に浮かぶ金塊”または“海のお宝”と呼ばれている。
2020年11月にはタイ南部のナコーンシータンマラート県の海岸で、ナリス・サワナサンさん(Naris Suwannasang)が黄色味を帯びた石の塊のようなものを発見した。ナリスさんは「塊は複数あって、100キロもあったんだ。自宅に運んだ後、龍涎香であるかどうかを確かめるためにライターの火を近づけてみたんだよ。すると塊の表面が溶け出して、なんとも言えない香りを放ったんだ」と当時を振り返った。最高級のものであれば1キロあたり96万バーツ(約331万円)で買い取るというオファーがあったそうで、もしこれが現実となれば、ナリスさんには3億3千万円以上の大金が転がり込むこととなり、漁師として1か月7万円ほどの稼ぎで暮らしていたナリスさんの生活は一変することになる。
他にも2021年2月にはイエメンのアデン湾で約1億6500万円、2021年9月にはタイ南部スラートターニー県にあるニヨム海岸で1億2500万円超、2023年5月にはスペイン領のカナリア諸島で7800万円超相当の龍涎香が見つかった。タイでこれを見つけたのは毎月数万円ほどを稼いでいた漁師で、「いい値で売れたら、漁師は辞めて友達のためにパーティを開くよ」と笑顔で語っていたという。
画像は『Daily Star 2020年9月7日付「Creepy alien-like sea creatures wash up on Brit beach and could be worth ‘£50,000’」(Image: MARTYN GREEN/LIVERPOOL ECHO)『Dave McGirr 2022年11月14日付Facebook「I don’t want to create a stampede but I noticed a large piece of driftwood on Criccieth Beach today with some very strange sea creatures」』『The Sun 2020年11月30日付「MOBY SICK Penniless fisherman finds ‘world’s largest-ever’ blob of whale vomit worth £2.4MILLION because it’s used in perfume」(Credit: ViralPress)』『The Sun 2021年10月5日付「WHALE I’LL BE DAMNED Fisherman set to scoop £1millon after finding huge lump of rare ‘whale vomit’ washed up on Thai beach」(Credit: ViralPress)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)