「結石ができてしまうこと自体は珍しいことではありませんが、今回の結石は私が今まで見てきたものの中で最大のサイズでしょう。本当に巨大ですよ。この結石をペーパーウェイトとして使おうと考えています。この他にも小さな結石がいくつかありましたが、それらも結構な大きさでしたね」と明かした。マーリーは脂肪腫の摘出手術だけを行う予定だったのでフレイザーさんがマーリーの腹部に異常を感じていなければ結石は見逃されてしまっており、膀胱破裂や敗血症、腎臓障害などの合併症を引き起こしていた可能性もあった。
術後の経過は順調で、マーリーは手術当日に飼い主の自宅へ帰ることができたという。自宅での様子も良好で、術後に2回来院しており問題ないことが確認された。フレイザーさんは「手術の効果はてきめんでマーリーの排尿は良くなりました。マーリーの膀胱は慢性的な炎症を起こし肥大していたので元に戻るには時間がかかると思いますが、改善していくと見込んでいます」と今後の経過についてコメントしている。
マーリーが生後7か月の時に飼い始めた飼い主のキャロル・ソープさん(Carol Thorpe)は「動物病院で大きな結石を見た時はとても信じられませんでしたよ。他の結石はまるでビーチにある石のようで、思わず目を奪われましたね。こんなにたくさんの結石を抱えていたマーリーは体が重く感じていたに違いないです」と愛犬の身に起きていた事実に驚いていた。
キャロルさんは「排尿の回数は頻繁なのに尿がほとんど出ていなかったこと以外は何の兆候もなく、マーリーが年をとったせいだと思っていました」とも明かしており、マーリーの結石がこれほど大きくなるまで気がつかなかったという。結石と脂肪腫を取り除いたマーリーは、すっかり元気を取り戻して今までよりも明るく過ごしているそうだ。
ちなみに2021年にはタイで、20人の獣医たちが奮闘し1.7キロの大きな胆石をゾウから摘出していた。
画像は『Talker 2022年11月23日付「Pooch gets ‘new lease of life’ after vets remove massive stone from her bladder」(Chantry Vets/ VetPartners via SWNS)』『Wakefield Express 2022年11月21日付「Labrador’s new lease of life after vet removes hefty 220g bladder stone」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)