レモンや砂糖などといったシンプルな材料でできたシュガーペーストを患部に塗り、毛穴に浸透させて毛根から脱毛する。比較的安価で肌にも優しいため人気で、全身の脱毛が可能だ。
しかしながら顔を剃ってしまってはシュガーリング脱毛ができないため、ネリーさんは4週間も髭を伸ばしたまま過ごさなければならなかった。
「最初は考えただけでも恐ろしかった」と語るネリーさん。ところがこれが意外にも快適だったそうで、このように続けた。
「2週間ほど経った時、思ったよりも抵抗感がないことに気付いたの。パンデミックということも良かったのでしょうけど、なにより顔を剃ることやメイクから解放されたことが大きかったと思う。そしてそれ以来、私は一度もカミソリを使っていないのよ。」
こうして自分に自信がついたネリーさんは、4月末頃からシュガーリングのビフォーアフターの写真などをSNSに投稿し、自分のありのままの姿を晒すようになった。
ネリーさんは「ずっとPCOSの自分の経験をシェアしたいと思っていたの。髭を剃らずにいるという選択や自由があっていいと思うから。そうすると今まで感じていた羞恥心や決まりの悪さ、罪悪感というものがなくなったのよ」と明かしており、PCOSについてはこう述べている。
「SNSの反応はポジティブなものが多いの。特にPCOSで悩む人たちは、私がSNSで病気について取り上げていることをとても喜んでくれているわ。」
「私が望むのは、自分と同じように苦しんでいる人に『あなたは1人じゃないし、今のままで十分美しい』ということを伝えることよ。」
「それから1つだけはっきりしていることは、これからデートする男性はありのままの私を受け入れてくれる人だけってことよ!」
なおアメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、米国で生殖能力がある女性の6~12%がPCOSであることを発表しており、ネリーさんのように多毛に悩む人は少なくないという。
ネリーさんのSNSには、「私もPCOSよ。顔を剃るのは本当につらいの。あなたを見ているとインスパイアされるわ」「私は小学6年の時から髭を剃ってるの。PCOSについてシェアしてくれてありがとう」「ついにPCOSについて語るSNSができて嬉しいわ」「娘がPCOS。あなたのフォロワーになってるよ」「レーザーがいいわよ!」「あなたは髭があってもとても美しいと思う」「私は酷いPCOS。何をやってもダメだったけど、最近白髪になって楽になった」「あなたは勇気があるわ」「PCOSで悩んでいる人が多いことに驚いた」といった声があがっている。
ちなみに昨年には、18歳でPCOSと診断された米ニューヨーク在住の27歳の女性が話題になった。女性は2016年に髭を剃ることを止め、自分を愛せるようになったという。
画像は『Nellie J 2021年5月9日付Instagram「Got PeeSeeOhEs?」、2021年5月21日付Instagram「In case you don’t have TikTok」、2021年5月7日付TikTok「PCOS have me like」、2021年5月17日付Instagram「Sooooo cysters yesterday」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)