アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】広がる格差。仕事を求めてケープタウンに集まる人々(南ア)

南アフリカの人口は2008年7月の時点で4800万人強。不況にあえぐ南アフリカ人にとって、ケープタウンのある西ケープ州は魅力のある州のようだ。

西ケープ州知事によると、他の州から毎年12,000人の児童が西ケープの学校に入学しているとのこと。2006年から2010年の終わりまでにおよそ32万人が西ケープ州に移動してくるという見積もりだそうだ。ちなみに半数以上はヨハネスブルグなどを含む東ケープ州からで、若い男性が多いと言われている。

2001年から2007年までを見ると、西ケープ州の人口増加率は毎年2.6%。南アフリカの人口増加率が、同期間で毎年1.3%増という数字と比べると、桁違いに増えていることがわかる。

特にケープタウンは仕事にありつけるのではないかという魅力があるようで、他の州から人気がある。しかし、実際は学校を卒業していない人たちは仕事を確保できず、日雇いを求めて道端にたむろするという光景も多く見られている。

また、知事はケープタウンの居住形態についても述べている。トタンや木材などで作られる簡易住居が急増、アパルトヘイト終了時の1994年には2万8千戸だった簡易住居が、2006年には10万5千戸になっていた。

南アフリカ国内で教育を受けている子供の数は年々増加しており、携帯電話所有率も6年前の2倍以上、生活レベルも以前より格段にアップしているという調査結果はあるものの、州や居住エリアによってばらつきがあるのが現状。日本の学校制度と違って、それなりの教育を得るためにはそれなりの学費を小学校就学前から払わなければならない南アフリカ。今後の教育制度がこの国を左右しそうだ。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)