フランシスさんについて次のように説明して、寄付を募った。
「僕たちがフランシスさんに出会って以来、彼はとても優しくてフレンドリーに接してくれている。それに時には僕たちのために祈りを捧げてくれるんだ…。だから自分たちが卒業するまでに、どうにかジープ・ラングラーを贈りたい。どんな寄付でも嬉しく思う!」
なおフットボールチームのメンバーたちは、ウエイトトレーニングルームの外のチャットルームでフランシスさんと何気なく会話を交わすことで親しくなり、いつしかお互いを思いやる気持ちが芽生えたそうで、「彼は本当にいい人だ」と語った。チームのメンバーのべネット・ハイブシュマンさん(Bennett Hibshman)は、「フランシスさんは僕らに嫌なことがあった日には、いつも最初に『大丈夫?』と声をかけてくれる人。そしてそのうち、『彼のために何か素敵なことをしよう。それも誰もしないようなことをね』という話になった」と明かしていた。
ただ、高い買い物とあってメンバーたちは当初、本当に実現できるかどうか確信が持てなかったが、「GoFundMe」に専用ページを設置したその日のうちに約73万円(5000ドル)が集まり、「よし、これはいける」と勢いついたという。そして約4カ月で、メンバーたちの予想をはるかに超える約313万円(2万1882ドル)が集まり、地元のカーディーラーのアンディさん(Andy)の支援もあり、2015年製のジープ・ラングラーを購入することができた。
そうして迎えた9月9日。生徒たちに呼ばれ、高校の駐車場に大きな赤いリボンが付けられたジープ・ラングラーを目にしたフランシスさんは驚き、脚が震えて立っていられなくなり、その場にへたり込んで泣き出した。
さらに、車内に入ったフランシスさんは「本当に信じられない」と大感激し、「今日のことは一生忘れないよ。車ではなくて、子供たちのことをね。こんなことがアメリカで起きるなんて。いやアメリカだけだろうね」と嬉しそうに述べた。
一方、そんなフランシスさんを見つめる生徒たちの視線は実に温かく、このニュースには次のようなコメントが寄せられた。
「なんて美しい話! 嬉し涙が溢れ出た。この若者たちを誇りに思う。」
「素晴らしい子育ての結果だよ。両親も誇りに思うべき。」
「フランシスさんは生徒みんなから愛されているのだろうね。」
「人を思いやる心を持った子供たちが素晴らしい。」
「こういうニュースをもっと聞きたいな。」
ちなみに2020年にも米テネシー州で、車を持たず片道4時間をかけて通勤をしていた小学校の男性清掃員のために学校教師がクラウドファンディングサイトで専用ページを設けた。寄付金は約4か月で目標額の5倍ほどに達し、男性に車をプレゼントした。
画像は『CBS Evening News with Norah O’Donnell Facebook「Students surprise janitor with his dream car」』『FOX 5 DC 「Students at Virginia high school surprise custodian with dream car」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)