アワンはヤンさんが倒れてから数日後、地元の福祉活動を支援するコミュニティワーカーによって野良犬専門のシェルターへと送られていた。そしてヤンさんと二度と面会をすることは叶わず、離ればなれになったことで憔悴し、ヤンさんの事故から12日後に息を引き取った。
シェルターのマネージャー、ジンさん(Jin)は、アワンの悲劇の死についてこのように述べている。
「シェルターに到着後、アワンは他の犬たちとは別にされ1頭のみでケージに入れられました。しかし飲食を拒否し続け、今月2日に死んでしまったのです。」
「アワンは人間が他の人を救うように、飼い主の命を救いました。そんな勇敢なアワンのことをスタッフは注意深く見守っていたのに残念でなりません。」
「シェルターに移動してくる多くの犬は、新しい環境に適応できずストレスで亡くなってしまいます。狭いシェルターで犬たちは、鍵がかかったケージに閉じ込められ、自宅でできるような運動ができないばかりか、人間とのかかわりもそれまでと同じようにはいかなくなるのです。」
なおこのニュースには「飼い主を救ったのにこんな対応をされるなんて。犬をシェルターに送った人間は感情や理解力がないのだろうか」「この世界で犬ほど人間を愛してくれる動物はいないだろう」「なぜこの犬と飼い主を対面させることができなかったのか」「中国ではいまだに病院での規制が厳しいに違いない。かわいそうに」「注意深く見守っていた? だったら犬が死んでしまうことはなかっただろう」「犬の気持ちを思うと胸が締め付けられるね」「こんな死に方をするなんて…。この犬こそ病院に連れていくべきだった」といったコメントが寄せられている。
ちなみに今年10月にはスリランカで、民家で行われた男性の葬式にメスザルが現れ、男性が呼吸をしていないのを確かめると涙を流してそっとキスをしたという。サルは男性に毎日餌をもらっており、周りの人間と同じように男性の死を悲しんでいたように見えたという。
画像は『South China Morning Post 2022年12月18日付「He refused to eat or drink」(Photo: SCMP composite/handout)(Photo: 163.com)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)