テイラーさん家族が心配になったようで「助けが必要ですか?」と声をかけたという。ルーさんの申し出により夫婦はすぐに必要な荷物をアマゾンの配達用バンに積み、近くの避難所まで送り届けてもらったそうだ。
炎が迫り来る自宅から荷物を持って避難所まで歩いて向かおうとしていた家族にとって、ルーさんは命の恩人と言っても過言ではなかった。メアリーさんはルーさんについてこのように感謝を述べている。
「ルーさんがいなかったら私たちは命がなかったかもしれません。彼女は私たちの救いの神でした。まさに私たちが助けを必要としていた時に天使が現れたのです。あの時はあまりにも強風で炎が迫っていたため、一刻の猶予もなく夫もバンの中に荷物を積むのに苦労していました。」
「ルーさんはとても冷静で、救助を申し出てくれた後に私たちをバンに乗せると走行中の揺れで倒れないように私たちを支え、運転席にもたれかかるようにと言ってくれました。そして近くのコミュニティセンターで私たちを降ろしてくれたのです。」
のちにメアリーさんとテイラーさんは、ニュースで空中からの映像を見た際に我が家が全焼しているのを目にしたという。メアリーさんは「もはやそこには私たちの家はありませんでした。そこにはただの焼け焦げた残骸があっただけです」と語った。
また残念なことに、夫婦の救世主となったルーさんは3人の子供がいるにもかかわらず今回の山林火災のせいでアマゾンの配達員としての仕事を失ってしまったという。現在メアリーさんとテイラーさんはクラウドファンディングサイト『GoFundMe』で生活の再建を図るために寄付を募っているが、その一部を命の恩人であるルーさんにも渡す予定にしているそうだ。
画像は『FOX31 KDVR 2021年12月31日付「‘We could be dead if it wasn’t for Lou Ann’: Amazon driver rescues baby and parents」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)