約2.5メートルある捜索用具「プローブ」を地面に刺してアポロの捜索を開始した。しかし20分過ぎても見つからず、荷物をまとめようとしていたその時、ジョッシュさんが雪の中から突き出たアポロの鼻を発見した。
ボビーさんは前日に購入したというアクションカメラ「GoPro(ゴープロ)」をヘルメットに装着しており、救出作業の様子は動画に収められた。
動画では荒い息遣いとともに、「犬を見つけた!」「まだ生きてるぞ」「カモン、バディ!」「大丈夫か!」などといった興奮する声、シャベルや手袋をはめた手で必死に作業をする姿が収められている。通りがかりの人も雪を一緒にかきだしてくれたそうで、アポロは約1分後に雪の中から救出されると、斜面上部にいたスコットさんのもとに走っていったという。
アポロは当初、脚を引きずっていたものの現在は回復しており、スコットさんは「この事故はいい教訓になった」と述べ、こう続けた。
「雪崩の危険がある斜面で犬を放してしまったのは大きな間違いだった。2人は命の恩人。本当に感謝している。」
一方でアポロを救った2人は「犬を発見した時は信じられない気持ちだった」「まさに奇跡的」と当時の心境を明かし、ジョッシュさんは「雪崩の危険がある場所は避け、安全対策については常に学んでいきたいね」と語ると、「バックカントリースキーに犬を連れてくることは『ノー』だよ」と強調した。
なおこのニュースには、大学生2人に対し「ヒーロー」「あきらめなかったことが救出につながった」「ありがとう」と称賛する声があがっているが、飼い主を「非常識」「犬にも捜索機器をつけるべきだった」と非難するコメントも多数寄せられた。
ちなみにユタ州のアバランチ・センター(Utah Avalanche Center)によると、雪崩のサバイバーの93%は15分以内に救出された人で、45分後になると20~30%と生存率は劇的に低くなるという。
Helmet cam video captures moment a dog is rescued after being swept away by an avalanche and buried in the snow for over 20 minutes.
One of the men involved in the rescue told @ABC News the dog, named Apollo, appeared to be fine other than an injured leg. https://t.co/RJZ6iKyFCN pic.twitter.com/bFaoGRD5ZT
— ABC News (@ABC) January 3, 2022
画像は『ABC News 2022年1月4日付「Helmet video captures Colorado college students rescuing dog buried in avalanche」(Robert White)(Colorado Avalanche Information Center)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)