その後は両親が「全く信じられない」と驚くほどの成長をみせた。
父アンドリューさん(Andrew)は「トムはゴールを決めたら突っ走る子でね。訓練は本当につらかった。だから小学校の初登校日に、自分の足で歩いて門をくぐったのを見た時は涙が出たよ」と当時のことを振り返り、息子がその後も地道に訓練を続けてきたことを明かしている。
トム君はこれまでに3週間のトレーニングを20回こなしており、障がい者のマラソンのほか、100メートル走、水泳、円盤投げ、砲丸投げ、走幅跳などにも挑戦、年齢別の記録を保持している種目もある。また2019年までに3キロのショートマラソンを10本走るという、CPECでは4人目となる偉業を達成、同年に表彰を受けていた。
トム君は当時のインタビューで「トレーニングはつらいよ」と明かすも、こんな力強い言葉を残している。
「インスピレーションが欲しい時は、大好きな映画『ファインディング・ニモ』のドリーを思い出すんだ。ドリーがずっと泳ぎ続けるように、僕もずっと進み続けるよ。」
「そして将来はまず、オリンピックに参加したい。そしてプロのスポーツ選手としてのキャリアを築いた後は、ジェットコースター専門の機械工学士になりたいな。」
なおトム君のこれまでの軌跡は、ナパ・センターが短い動画にまとめて今月18日にInstagramに投稿、次のような温かいコメントがあがっている。
「君こそインスピレーション! 心から誇りに思う。」
「素敵なクリスマスプレゼントをありがとう。」
「あなたのことを『生きる可能性が低い』とか、『歩くことができない』と言った人たちにこの動画を見せてあげたい。よくやった!」
「ここまでになるのは大変だったと思う。前向きな気持ちをずっと持ち続けて欲しい。」
「涙が止まらない。」
「両親、そして彼を支えてくれたたくさんの人たちにも感謝だね!」
画像は『NAPA Center 2021年12月18日付Instagram「Tom was born at 29 weeks」』『Melbourne Marathon Spartans 「Tom Roach Honorary Spartan」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)