脳性麻痺により運動機能に障がいを持つ19歳の男性が、高校の卒業式で初めて歩き周囲を驚かせた。1年間をかけ足の筋肉をつけることからスタートした訓練は決して楽ではなかったが、男性は「どうしても歩いてみせる」という強い信念を貫き通し、晴れの舞台に立ったのだった。『Good Morning America』『People.com』などが伝えた。
米オクラホマ州在住のハンター・ウィットロックさん(Hunter Wittrock、19)が脳性麻痺と診断されたのは、生後間もなくのことだった。ハンターさんは一度も人前で歩いたことはなく、これまでずっと車椅子の生活を続けてきた。
そんなハンターさんが昨年5月、父親のジェフさんにこんな思いを明かした。
「来年の高校の卒業式には壇上を自分の足で歩きたい。卒業証書授与式を思い出に残る素晴らしいものにしたい。」
ハンターさんは三つ子のきょうだいと一緒にキングフィッシャー高校(Kingfisher High School)に通っており、卒業まではあと1年を残すのみだった。家族は立ちあがることさえ困難を極めていたハンターさんの“強い思い”を受け止め、できる限りの協力を約束した。
ハンターさんの訓練は脚に筋肉をつけることからスタートし、2人の理学療法士のサポートのもと週に数回の訓練をこなしていった。最初の数か月はできるだけ長く立つことを目標に定め、次第に歩行器を使って10フィート(約3メートル)、15フィート(4.5メートル)と歩く距離を延ばした。そして訓練を始めてから10か月後の今年3月、