時事ネタをパロディにしたストーリーが繰り広げられる。その内容のきわどさから、物議を醸すこともあった。製作費は1回のエピソードで30万ポンド(約4120万円)がかけられており、当時コメディーやバラエティー、ゲーム番組、クイズ番組などのエンターテイメントを扱うTV番組の中では最も高いとされた。番組のピーク時にはおよそ1500万人が視聴している。
過去のシリーズでは、イギリス王室を風刺したエピソードが数多く作られている。エリザベス女王を模った人形は、頭にスカーフを被りピースマークの缶バッジをつけた姿がお決まりだ。ヘンリー王子が誕生したエピソードでは、女王が「私がヘンリーを洗礼します。彼に神の祝福あれ」と言い、手に持っていたシャンパンボトルを赤ん坊のヘンリー王子の頭に叩きつけていた。割れたボトルから飛び出したシャンパンによって“洗礼”するという構図だ。
『スピッティング・イメージ』のエグゼクティブプロデューサーを務めるロジャー・ロウ氏は、新シリーズについてジョーク交じりにこう話している。
「公共風刺広告です。私は、何年もスピッティング・イメージを蘇生されることを拒んできました。しかし年金を使い果たしたときに、賄賂(わいろ)を贈られた老人はどうすれば良いのでしょう?」
「新しいスピッティング・イメージは、英国独自の視点を通してグローバル化したものになる。以前の化身よりも非道で大胆不敵、さらに卑劣なものにするつもりだ。」
「スキャンダラスな脚本と大物有名人のキャラクターによる、大衆のための番組になるだろう。」
画像は『Toby Earle 2020年3月4日付Twitter「In ‘Buy a jumbo jet and bury all your clothes news’」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)