writer : techinsight

【エンタがビタミン♪】”夏枯れ”Mステと”ギリギリ”ORANGE RANGE。痛すぎコラボ?

10日放送のミュージックステーション(テレビ朝日系)。姉妹ユニットから開放され、夏向けの新曲を発表した倖田來未、人気絶頂Perfume(パフューム)、矢島美容室以外は、西野カナやソロ活動中の小池徹平、ジャニーズ枠でさえテゴマスといった「ただいま売り出し中」のなんかお気楽な面々。そしてそんな“試験終わり夏休み前”の中途半端な時期のMステ、ラスト曲を歌うのはかつての「夏休みの王様」、ORANGE RANGE(オレンジレンジ)。だけど、かつての輝きはどこに。

夏枯れもいいところだ。【どっちが勝ち組でショー】Gackt VS hyde Mステ、トーク対決!の時の放送は記者も見ていたが、英バンド、グリーン・デイを囲み、椎名林檎やガクトやハイド、JUJUなんかが出演していてそれは豪華だった。
しかし今週は、外タレ出演もナシ、バンドも一組、あとは小粒な若手ばかり。高ギャラとはいえ、昔からただ単にタモリの友達みたいなとんねるず、オズマ扮する矢島美容室に、音楽番組出演のありがたみは少ない。とわいえ、エイベックスとのトラブル明けの矢島美容室の新曲『はまぐりボンバー』はただのパフォーマンスおもいきや歌も面白い。派手な3人の後ろで演奏するビートルズ風のお姉さんたちもオシャレだ。

しかし、ウェンツ抜きで『キミだけに』という男女の愛を歌いたがる“あざといブラック企業”小池徹平や、いつのまにやら清純さが抜け、ただの「チャラ男ユニット」になってしまったテゴマスにはがっくり。黄と赤の浴衣とボサ茶髪にかんざしを挿し、『七夕祭り』なぞという歌を歌っている。今日、10日なんですけど・・・・。
意外に歌が上手かった西野カナと、売れっ子Perfume(パフューム)はいいとして、女性アーティスト目玉の倖田來未がゆるみっぱなし。まるで部屋でくつろいでいるみたいにスキだらけの笑顔に、オープニングで矢島ストロベリー(石橋貴明)にさわられてもヘラヘラ。新曲『Lick me』の歌詞についても、「夏の女の子をアイスクリームにたとえましたあ。」って。そんなの30年前、榊原郁恵の『夏のおじょうさん』で誰かもうやってるよ。天下のクーたんも少々夏ボケぎみだ。

そんなこんなで見ていてもどうも“イマイチ”なMステ。記者はラスト曲、久しぶりORANGE RANGE(オレンジレンジ)の『瞳の先に』に期待した。

歌い始めバラードの彼らを見て、息を呑む記者。「オレンジレンジが大人になっている!」そして夏なのに歌もなんか落ち着いてしまっている。
半ズボンの勝っちゃんが悲しかった『おしゃれ番長』の次の『瞳の先に』は、「くじけそうなキミに送る応援歌。」って、それはそれでいい曲なんだけど、ああなんか寂しい。ガチャガチャした楽しい曲を期待していた記者は、残酷な時の流れを感じてしまった。

『上海ハニー』でブレイクしてから数年、17、8才だったメンバーも二十代半ば。若くして大金を稼ぎあげたオレンジレンジは、メンバーの離脱やパクリ疑惑を乗り越え、ここまで頑張ってきた。けど今確実に魅力が失速している。彼らの曲を聴いていた同世代のファンたちも、就職したり結婚したり自分の道を歩き始め、音楽離れも進んでいるのであろう。それぞれ「大人になる」という最大の難関に直面しているのかもしれない。

ピーターパンじゃあるまいしいつまでもお祭り騒ぎをしている訳にはいかないと、このまま「大人路線」に走るのか、それともいままでどおりの若さを軸にしたノリの良い曲でも勝負し、次世代のファンを取り込むのか。どちらにしてもイバラの道。”夏枯れゲスト”の週だからこそ“とり”を飾れたORANGE RANGE(オレンジレンジ)は今ギリギリなのである。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)