アメリカにおいてこの現象は雷雨が起きやすい山岳地帯で発生することが多いと話す。
しかし今回の動画を見る限り、大気中の帯電程度は非常に大きかったようで、クリスさんは「あの場所で大気中に強い電界が発生していたのです。恐らく、あの地域で雷雨が発生していたことや、風で砂が吹き飛ばされたことが原因でしょう。砂が吹き荒れると、砂の粒子が衝突して静電気が発生するのです。動画の中で“パチパチ”という音が聞こえますが、これは空気中の帯電程度が大きいため、携帯電話からこうした音が鳴っているのです」と説明し、複合的な要因があったと推測している。
この現象が発生する10秒ほど前に、雨が降っていたことが確認されている。近くに雷雲があり、雷に打たれてしまう可能性もあったが、動画に映っていた人々は砂丘の上に4、5分滞在した後に移動し、全員が無事だったという。動画が撮影された20分後には近くで発生していた雷雨は過ぎ去り、静電気による現象もなくなっていた。
また、この地域で働くドライバーは「10年近く働いているが、こんな現象は見たことがない」と話しており、珍しい現象であったことが分かる。
この動画を見た人々からは、「スーパーサイヤ人みたいだ」「私も体験してみたい!」と興味津々の声が寄せられていたが、コメントの多くは「髪の毛が逆立つ状況になったら、走って逃げた方がいい」「今にも雷が落ちそうだ」など危険性を指摘するものだった。
画像は『South China Morning Post 2023年8月17日付Facebook「Tourists’ hair stand on end in Kumtag Desert」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)