皮膚病で目を開くことさえできなかった野良猫が保護され、愛情を受けて少しずつ健康を取り戻した。そしてやっと目を開いた猫が、世話をしていた女性が息を呑むほど美しい瞳をしているということが分かった。動物専門ニュースサイト『The Dodo』が伝えた。
米フロリダ州タンパの動物保護団体「セントフランシス・ソサエティ・動物レスキュー(St. Francis Society Animal Rescue、以下SFSAR)」のスタッフが今年4月、地元の動物シェルターに持ち込まれ、安楽死寸前だった野良猫“ミスティック(Mystic)”を保護した。
ミスティックはシャム猫のオスで、去勢されていたものの、マイクロチップの埋め込みはなかった。またヒゼンダニが皮膚に寄生し炎症を起こす皮膚病「疥癬」を発症していた。
疥癬の症状は主に痒み、フケ、発疹、脱毛などであるが、ミスティックのケースは重症で、全身の皮膚が硬くなり、自由に動くことができないばかりか、目を開くことすらできないでいた。
心を痛めたSFSARのスタッフはその後、ケアが必要な猫たちを一時的に預かる施設「タートル・キャット・フォスター(Turtle Cat Foster)」に連絡を取り、アンドレア・クリスチャンさん(Andrea Christian)にミスティックのお世話を依頼した。
アンドレアさんはミスティックと初めて会った日のことを、このように振り返る。
「ミスティックはとてもシャイでしたが、私たちの愛を受け入れてくれました。皮膚を一目見た時、『これは回復に時間がかかる』と分かりましたが、『あの子には闘う魂がある』と感じたのです。」
「そして少しずつ皮膚の状態が改善していくと、ミスティックが根っからの甘えん坊であることを肌で感じるようになりました。」
そんなある日のこと、