イタすぎるセレブ達

writer : tinsight-ikumi

【イタすぎるセレブ達】<英戴冠式現地レポート>「チャールズ国王が好き」「女王が好きだった」栄枯盛衰のはざまか? 垣間見えた英国民の思い

とても和やかな雰囲気に包まれていた。

宮殿前の大通りザ・マルの沿道には、英国や英連邦国の国旗が掲げられた。ヴィクトリア女王記念碑の前にあるザ・マルは、道路を渡るだけに規制されていた

英ヨークシャーから来たという女性2人組は、パレードを最前列で見るため、戴冠式前夜をザ・マルの沿道で過ごしたそうで、当時の様子をこのように語ってくれた。

「私達は、金曜日(5日)の朝に来たんです。テントは張らず、一晩中椅子に座って過ごしたんですよ。カナダの国旗のすぐ下(宮殿に最も近い一等地)を陣取りました。寒くて雨にも濡れましたが、それでも楽しく過ごせました。パレードを間近で見たのは圧巻で、素晴らしい体験でした。今日はこれから帰宅します。」

英ヨークシャーから来た女性2人組。戴冠式前日に到着し、ザ・マルの沿道で一晩中椅子に座って過ごした。「素晴らしい体験だった」と感動を語ってくれた

英シェフィールド出身の40代の女性3人組は、現在ブリストルやマンチェスターなど別々の場所に住んでいるが、この日のために再会してロンドンに来たという。

「土曜日(6日)の早朝にロンドンに着いて、ザ・マルに来ました。雨でずぶぬれになったけれど、パレードは素晴らしかった。バルコニーの下にも行きました。すべて見ることができて感激です。周囲は楽しい雰囲気で、友達もたくさんできました。今夜は、公園の巨大スクリーンでコロネーション・コンサートを見る予定です。」

女性達に「チャールズ国王は好きですか?」と聞くと、彼女らは揃って「ええ、好きですよ」と答えるも「私達はかつて、女王が好きだったんです」と加えた。

そしてお気に入りの王室メンバーについて尋ねると、「難しいですね」と言いしばらく考えた後、1人の女性が「キャサリンかな」と答えてくれた。

英シェフィールドの同郷である女性3人組は、この日のために再会してロンドンに来た。戴冠式当日にはバルコニーに登場した王室メンバーも見たという

昼過ぎになると日差しが強くなり、Tシャツ姿で歩く人も多くなってきた。この後バッキンガム宮殿から歩いて10分ほどの場所にあるピカデリーサーカスに移動した。大通りには英国旗を繋げた“バンティング”が掲げられ、周囲のショップやレストランなども戴冠式を祝福する装飾が施されていた。土産店では戴冠式関連のマグカップやテディベア、英国旗などがずらりと陳列されていた。

ロンドン塔にある王室公式ショップに陳列された、戴冠式を記念する土産品。チャールズ国王に戴冠された王冠を象った帽子が販売されていた

この後、ロンドンのイーストエンドにあるタワーブリッジとロンドン塔に移動すると、こちらも多くの人出で賑わっていた。ロンドン塔前にある王室の公式ショップでは、戴冠式を記念するビスケットやマグカップ、バッグや王冠の帽子などが売られていた。缶入りのビスケットは大人気のようで、商品を眺めている間にも次々と買い物客が手に取っていた。
(TechinsightJapan編集部 取材・撮影・文:寺前郁美)

王室公式ショップに陳列されたマグカップやビスケットなどの土産品。バッキンガム宮殿やゴールド・ステート・コーチなど戴冠式のイラストが描かれている

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