米ウィスコンシン州の動物保護団体が先月25日、Facebookで脚が5本ある生後6か月の子犬の里親を募集した。この子犬は“重複肢”と呼ばれる先天性の奇形を持って生まれ、右後ろ脚に重なるような形で5本目の脚が生えている。同団体は145年の歴史があり、これまで多くの動物を保護してきたが、「初めてのケースです」と話しているという。米ニュースメディア『People.com』などが伝えた。
話題を呼んでいるのは、米ウィスコンシン州ケノーシャにある動物保護団体「Wisconsin Humane Society(以下、WHS)」で保護されている、犬の“ベラ(Bella)”だ。先月15日にWHSへ引き渡されたベラを見た獣医は、その歩き方に異変を感じた。生後半年になるベラの右後ろ脚は他の脚よりも太く、足先はヒレが付いているかのように広がっていた。
この原因を探るためにレントゲン撮影を行うと、ベラは“重複肢”と呼ばれる珍しい先天性奇形を抱えていることが分かった。WHSのマーケティング・コミュニケーション部門で主任を務めるアンジェラ・スピードさん(Angela Speed)は、「獣医は、ベラのレントゲン写真を見てショックを受けていました。ベラの右脚は鏡像のようになっていて、大腿骨と脛骨、腓骨がそれぞれ2本ずつ、足の指は9本もありました」と驚いた様子で話す。
アンジェラさんは、「獣医学の文献によると、犬で重複肢が見つかったのはこれまでに数例しかありません。どちらかというと家畜に多く見られるものです」と説明する。WHSは設立から今年で145年を迎えると言い、