病気や寄生虫も確認されなかった。研究チームによると、ヒラシュモクザメは他のサメと比較して捕獲ストレスによる生理的負担を受けやすいという。妊娠するとこの影響はさらに強まる傾向にあり、研究チームは捕獲によるストレスが母体の死に繋がったのではないかと推測している。
解剖を終えた死体からは、年齢や出生地などを特定するために椎骨が取り出された。また筋肉組織も採取され、食性の特定のほか、重金属やマイクロプラスチックによる汚染度の調査が行われる。さらにヒレの一部からDNAを採取して分析することで、現在行われている研究に役立てていくという。残念なことに40匹の子ザメは全て死んでいたが、死体は保存加工され、教育目的で地元の教育センターなどに寄贈されるそうだ。
今回のサメの発見は地元メディアなどが報じており、「サメが死んでしまったことは残念だけれど、学びのいい機会になるね」「何が原因で死んでしまったんだろう」「こんなに素晴らしい生き物が命を落としてしまったのは悲しいことだ」「サメと子ザメの死を無駄にせず、しっかりと研究や調査に生かしてほしいね」などといった声が相次いだ。
ちなみに昨年7月には、釣り人のボートに180キロもある巨大エイが飛び込み、4匹の赤ちゃんエイを出産したニュースが話題を呼んでいた。
画像は『City of Orange Beach Coastal Resources 2023年4月22日付Facebook「An update on the Great Hammerhead has been posted by Mississippi State University Marine Fisheries Ecology!」』『Mississippi State University Marine Fisheries Ecology 2023年4月24日付Facebook「What happened?」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)