仮眠を取らなければならないため学校行事に参加できなかったり、大学の入学試験の最中に眠りに落ちてしまったりと散々な目に遭っている。
「睡眠を中心に生活設計をしなければならなかったので、学業と友人どちらかの選択を迫られました。10代の貴重な時間を睡眠のせいで失ってしまったことは、言葉になりません。」
ヘレナさんはこれからフルタイムの仕事に就く予定だが、日中の睡魔により仕事が上手くいかないのではないかと不安を抱えている。どうにか原因を明らかにして治療をしたいヘレナさんは、英ケンブリッジにある「ロイヤルパプワース病院(Royal Papworth Hospital)」での睡眠研究に参加しているそうだ。
「研究の中で投薬を受けるのですが、それが症状を緩和してくれています。全ての問題が解決しているわけではないですが生活の質はとても良くなっていて、通常レベルの睡眠に近づいて普通の日常生活を送ることができています。」
睡眠障害は“怠け者”と捉えられてしまうこともあり、その深刻さは一般的には理解を得難い。ヘレナさんは「良い食事を摂ることやアルコールを飲み過ぎないこと、禁煙や運動などと同じくらい睡眠の健康も真剣に考えるべき問題だと思います。私の症状に効果があったのは“睡眠衛生(質の良い睡眠をとるために推奨される行動や環境)”を整えることと、毎日同じ時間に寝起きして適切な生活習慣を身につけることでした」と語っている。
なお睡眠障害には様々な種類があり、過去には“眠れる森の美女症候群”とも呼ばれている睡眠障害を患う女子大生が、3日間で60時間以上眠ってしまうこともあると明かして注目を集めていた。
画像は『WalesOnline 2022年3月24日付「Woman has ‘lost so many years’ to rare sleep condition which causes excessive day time sleepiness」(Image: Royal Papworth Hospital / SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)