2020年11月から正式に交際を始めた。
「ダリンとは毎晩のように話していて、時差の関係で午前2時に寝ることが多くなりました。でもパンデミックのせいで一時解雇になっていた時期だったのでちょうどよかったです。ビデオ通話でおしゃべりをしているうちに眠ってしまったり、私が目を覚ますと彼が眠っていることがありましたね」と明かすアイシェさんは今年5月21日、ダリンさんからのプロポーズを受けて婚約した。
そして今年7月、2人は実際にアメリカで会う計画を立てたが、渡航制限が厳しく叶うことはなかったという。
「7月に観光ビザでメキシコに行き、そこからミシガン州に渡ろうとしたところ、アメリカに着いてから入国審査で追い返されてしまいました。こんなにも近くにいるのに国境を越えられないなんて…とても辛かったです。私は次の便で泣きながら帰りました。きっと入国を許可してダリンに会ったら、私がイギリスに帰らなくなると思ったのかも知れません。」
実際に会うのはまだ先になると考えた2人はコロナ禍で自由な行き来が制限される中、米ユタ州で昨年、オンラインで国際結婚が可能になる法律が可決されたことを知り、ビデオ通話「Zoom」を使ってオンラインで結婚式を挙げることを決めた。
そして8月19日、2人はビデオ通話による挙式を行い、大切な家族や友人らが見守るなかで正式に夫婦となった。
両家の家族が2人の結婚をサポートしてくれたことに感謝していると語るアイシェさんは「おもしろいことに、私は夫より先に義母と知り合いになったのです。私の両親には最初、ダリンのことを言わずにいました。でも私がずっと電話をしていたので何となく察していたようです。私たちは家族や友人が応援してくれればそれでいいと思っていたし、できればみんな一緒にお祝いしたいと思っていたので嬉しかったです」と述べ、現在の心境をこう吐露した。
「こんなことが自分の身に起こるなんて想像もしていませんでしたし、誰も予想していなかったと思います。でも私たちは法のもとで正式に結婚したのです。実際に会えないのは本当につらいですが、この状況を乗り越えて一緒になったのだから、長い目で見ると私たちはもっと強くなれるはずです。私たちは愛し合っているのですから。」
またダリンさんも「アイシェと初めて知り合ったのはずいぶん前のことのような気がします。僕たちはまだ実際に会っていないので肉体関係を持つことはできませんが、僕たちはそんなことよりコミュニケーションを大切にしています。親友と最愛の人が一度に見つかることはめったにありません。住んでいる国が違うからといって、彼女を逃がすわけにはいきませんから」と語っている。
先週ついにアメリカの入国制限が解除されたが、アイシェさんのビザが承認されるまではもう少し時間がかかるという。いまだに顔を合わせたことのない夫婦は現在も毎日オンラインで会話を交わし、一緒に生活できる日が訪れるのを心待ちにしている。
画像は『Metro 2021年11月15日付「Couple who have never met in person get married over Zoom」(Picture: Alex Cousins / SWNS)(Picture: SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)