結婚式の介添人といえば新婦のブライズメイドを思い浮かべる人も多いだろう。だが欧米の結婚式では新郎の付添人である“ベストマン(Best man)”も存在する。今年7月、アメリカで執り行われた結婚式で新郎が選んだベストマンは自閉症を抱える弟だった。会場を涙と笑いの渦に巻き込んだ「ベストマンスピーチ」の動画がTikTokに投稿され話題を呼んでいたが、このほど『Daily Record』『The Mirror』などが紹介したことで再び拡散されている。
今年7月3日、米アイオワ州アデル出身のジョナ・ウォルドロンさん(Jonah Waldron、27)の結婚式で、自閉症を持つ弟のサムさん(Sam、23)が170人もの招待客を前に行ったスピーチがとても感動的だと話題になっている。
幼い頃から弟のサムさんと仲が良く、歳も4つしか違わないので同じ学校に通っていたというジョナさんは、このように話している。
「サムは学校の中でも私に会いにきて、課題のことを聞いたり休憩したりしていました。彼が社会の中で苦労していることを安心して話せるのは私と両親だけです。また彼のレスパイトケアワーカー(臨時の世話人)として公共の場で社会性を身につける手助けをしました。」
弟思いのジョナさんは、サムさんのような助けが必要な子供たちのために特別支援教育の教師としての勉強もしたという。
7歳の時に自閉症と診断されたサムさんにとって、大勢の前でスピーチすることは容易ではなかったが、ジョナさんはサムさんを「ベストマンにしたい」とずっと願っていたそうだ。
それを聞いてとても喜んだというサムさんは「夢が叶ったような気がしました。最初は緊張しましたが、最高の兄と一緒にいられるので嬉しかったです」と明かす。
本番に向け丸2日かけてスピーチを完成させたサムさんは、父やおばの前で何度も読む練習をしたという。
そして迎えた当日、