医学を学んでいるとはいえ実際の現場に遭遇して患者を目の前にするというのは相当緊張したに違いない。それでもヘザーさんとローレンさんは、2人でやれることをやろうと立ち上がったのだ。
ローレンさんは「地上にいる医師と連絡を取りながら、血圧の測定や心拍、血糖値などの測定を行い、女性の容体を確認しました。その医師の指示のおかげで、的確な処置を行うことができました」と当時の状況を明かした。
2人が冷静に対応していると、次第に女性は症状が改善し、飛行機は無事に目的地に着いたという。
この出来事を同大学がFacebookに投稿すると「未来の医師による素晴らしい仕事だね」「この女性は医学生2人が乗っていた飛行機で本当にラッキーだったよ」「プロ意識のある2人の行動は、本当に誇りに思ってほしいね」「2人は確実に良い医者になるよ」「学生だとしても、命を救おうと立ち上がる姿勢がすごい」と絶賛の声が多数寄せられた。
今後ヘザーさんは産婦人科医を目指して母体胎児医学を、ローレンさんは心臓病学と栄養学を専門に勉強していきたいと明かしている。
ちなみに機内で医療の手が必要な事態に陥った時、医師が偶然居合わせるというケースは過去にいくつか報告されている。機内で2人の医師が出産に立ち会うという例や、機内で乗客が膀胱破裂の危機に陥り、医師が救ったという事例もあり、医師は地上だけでなく上空でも活躍している。
今回の経験はヘザーさんとローレンさんがキャリアに向けて勉強していく中で、大きな心の支えになるに違いない。
画像は『LSU Health Sciences Center 2021年6月27日付Facebook「Two LSU Health New Orleans medical students on a flight to Greece were sure in the right place at the right time.」』『WDSU 2021年6月27日付「Two LSU Health New Orleans medical students help passenger who fell ill on flight」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)