10月といえども灼熱の太陽が照りつけるアメリカのネバダ州で、1歳の女児が車内に閉じ込められ、救出が遅れたために亡くなってしまった。女児の父親は車が破損することを嫌がり、窓ガラスを割っての救出を拒んだという。『New York Post』『Las Vegas Sun』などが伝えている。
米ラスベガスで今月5日の午後3時33分頃、市内をパトロール中のラスベガス・メトロ警察の警察官に助けを求める男がいた。男の名前はシドニー・ディール(Sidney Deal、27)で車の中に鍵をつけたままロックし、車内の後部座席に1歳になる娘のサヤちゃん(Sayah)を閉じ込めてしまったというのだ。
当時のラスベガスは、最高気温が37度にものぼる猛烈な暑さだった。車内にいるサヤちゃんを一刻も早く救出しなければならない状況にもかかわらず、シドニーは警察官が車の窓ガラスを割って救出しようとするのを制止した。彼は「車内はエアコンが効いている」と説明し、警察官から電話を借りて自分の兄弟を呼んだ。
数分後、現場に駆けつけたシドニーの兄弟は腕に布を巻いて窓ガラスを割ろうとした。ところがシドニーは再びこれを拒否し「レッカーが来て開錠するまで待ちたい。車を新しく買ったばかりで割れた窓を修理する費用が無い」と訴え、購入したばかりの車を破損させることを頑なに拒んだのだ。
その間、エアコンが効いているはずの車内でサヤちゃんが動かなくなってしまった。シドニーは娘が寝ているものと思ったようだが、業を煮やした警察官が窓ガラスを割ってロックを解除し、サヤちゃんを車内から引き出した。しかし時すでに遅く、