「『半沢』に出てたらな！　（出演期間の）途中だったらやったのに！」と残念そうだった。

市川猿之助は『半沢直樹』の東京セントラル証券を舞台にした第1部で伊佐山部長を演じた。半沢直樹に詰め寄る「詫びろ、詫びろ、詫びろ！」の名台詞で話題になっただけに、「3回目普通」を応用してさらに名シーンを生みたかったのではないか。

『半沢直樹』が第2部に突入すると伊佐山部長の出番は終わり、ドラマはすでに帝国航空再建を巡る政府と東京中央銀行による壮大な事件に発展し佳境を迎えている。猿之助は第1部を振り返って「書類を破るところでできたのに！」と自分の顔の前で書類を破るシーンを再現しながら、憎たらしい笑顔が一旦は書類に隠れて破るタイミングで真顔に変化するアドリブを入れて、その場で演じて見せたほどだ。「できたのに！」と悔しがる猿之助に、サンドウィッチマンの伊達みきおが「次回ですね」と声をかけて『半沢直樹』のさらなる続編を期待していた。

市川猿之助と言えば、尾田栄一郎さんによる人気漫画『ONE PIECE』を題材にした『スーパー歌舞伎II ワンピース』や舞台『ブルーマン×市川亀治郎 BLUEMAN MEETS歌舞伎』（2011年3月）などにチャレンジして豊富なアイデアが話題になった。『半沢直樹』では大和田役を務める従兄弟の香川照之とともにアドリブ合戦を繰り広げた。

ちなみに今回の『バナナサンド』では、お笑いコンビ・東京ホテイソンがスタジオに登場して「俺さ！　俺さ！　俺さ!!」と伊佐山部長の「詫びろ」を連呼する名台詞をパロディーにしたネタを披露していると、じっと見入っていた猿之助が「あっ！」と声をあげて手をポンと叩き、驚いた東京ホテイソンから「あの、ネタ中でごぜえます」と突っ込まれた。

実は数日前に他局の番組『ネタ祭り！2020秋!!』でパネラーゲストを務めた猿之助が、「ブレイク寸前芸人」として出演した東京ホテイソンを見ていたのだ。それを思い出してつい声をあげた猿之助は、東京ホテイソンについて「『回文』のネタが面白いのよ！　最高に面白い！」と絶賛しており、いろいろなことに興味を持つ研究熱心な姿勢がうかがわれた。いつの日か「3回目普通」のネタとともに「回文」のネタも演技に応用しているかもしれない。

画像は『半沢直樹　2020年3月20日付Instagram「日曜劇場「半沢直樹」、新キャスト一挙発表。東京中央銀行・証券営業部長 伊佐山泰二/市川猿之助」』『バナナサンド 公式っぽくない公式　2020年9月22日付Twitter「3時間お付き合い下さりましてありがとうございました」』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部　真紀和泉）