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writer : yukke

【海外発!Breaking News】「大人も子供も怖がって外に出ない」幽霊作戦で住民の外出抑制に成功した村(インドネシア)

シャーマンや呪術、幽霊などへの信仰心の残るこの村では、これはかなり効果的な方法なのかもしれない。

しかし現地取材を行ったメディアは、「当初は人々が興味津々で外に出て、ボランティアが扮するPOCONGを見に行くようになってしまい、逆効果になった」と指摘した。この奇抜な対策がソーシャルメディアを通じて注目を浴びてしまい、むしろ人が集まるようになってしまったというのだ。

ただその後、POCONGを不意打ちで出現(サプライズ・パトロール)させるようにしたところ、「子供も大人もPOCONGを怖がって外を出歩かなくなった」「夜のお祈りで外に出たり、通りでたむろすることもなくなった」と、地元住民はこの幽霊作戦が功を奏するようになったと証言している。また地元モスクで番人を務めるAnjar Panca氏も「この病気の潜在的な致死性を人々に喚起させる意味で効果的だったと思う」と『The Jakarta Post』に語っている。

ちなみにインドネシアでは国民の9割がイスラム教徒と言われるが、信者は4月23日から5月23日までラマダン(日の出から日没まで飲食を断つ)を行う。ラマダン期間中はムスクでの集団礼拝がより活発になること、またラマダン終了後に親戚や友人などと楽しむイフタール(断食を解く食事)用に食料や新品の衣料品を買うために外出が増えることなどからさらなる感染者数の増加が懸念されているが、国内のロックダウンはいまだ実施していない。

画像は『The Jakarta Post 2020年4月2日付「‘Pocong’ out to keep residents in」(Courtesy of/Kesongo Hamlet)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)

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