近所の人々は子育てに熱心な父親を持つ幸せなファミリーだと思っていたその一家。しかし幼い娘は銃で命を奪われ、父親はその殺人容疑につき出廷を待つ身である。娘が所属する少女サッカーチームのコーチも務めていた父親と、彼を信頼していた3人の子供たち。事件当日の自宅でいったい何が起きていたのか。州メディアの『The Times of Northwest Indiana』ほかが忌々しい事件について伝えている。
米インディアナ州レイク郡のホウバートという町で10日午後5時頃、オリヴィア・ハメルちゃんという9歳の少女が自宅で射殺される事件が起きた。口径9mmの拳銃で至近距離から頭を撃たれており、搬送先のセント・メアリーメディカルセンターで死亡が確認された。この事件で逮捕されたのは父親のエリック・スコット・ハメル(33)。7,000ドルの保証金を支払うことで身柄は保釈となり、今月28日には聴聞会のため裁判所への出廷が命じられている。
事情聴取でエリックは、「当時は自宅で息子たちに拳銃を見せながら『これは人を殺す力を持つ凶器。決してこれで遊んではならない』と指導していた。そんな中で“事故”が起きた。オリヴィアが部屋に入ってきたので彼女を撃ち殺す真似をしてみたが、まさか弾が入っているとは思わなかった」と話したという。
だがオリヴィアちゃんの双子の兄(10歳)は警察に「僕たちは拳銃で遊んだことはない」と話し、うち1名は「パパは僕にも銃を向けてトリガーを引いた。2回以上だったと思う」などと当時の状況を話した。拳銃は法に則り登録を済ませたもので、エリックには薬物やアルコールに関する依存症の報告もない。事件後はひたすら後悔と反省を示しているが、ホウバート警察のリチャード・ゾーミー署長は「これは容疑者による一連の育児放棄および虐待の結果として起きたアクシデント。偶発的なものとは考えていない」としている。