落としたものを口にする時の「3秒ルール」や「5秒ルール」などは信じるべきではなく、落とした食べ物には全て直ちに菌が付着するという実験結果のニュースを1年ほど前にこちらでお伝えした。しかし、このほど一転してその「5秒ルール」が通用する可能性があることが証明された。
バーミンガムにあるアストン大学で細菌に詳しいアントニー・ヒルトン教授は「いったん落としてしまった食べ物は危険性がないとは決していえません。しかし落とした時間が瞬間的であれば、その危険性は少なくなります」と述べた。
同市内のナショナル・エキシビジョンセンター(NEC)で若者たちのために開催される科学や技術、工学や数学の祭典「The Big Bang Fair(ビッグ・バン・フェア)」で「5秒ルール」のデモンストレーションを行う予定だというヒルトン教授は、「明らかに落とした食べ物が汚れていれば口にするべきではありません。しかし汚れているということが見た目で明らかでない場合は、屋内の床に限り、数秒で拾えば有害な細菌の付着の可能性は少ないということを科学は示しています」と話している。
また「我々のリサーチによると、落とした床の表面がどういった素材であるかということと、食べ物の種類、そして床に落ちていた時間の長さ全てが食べ物に付着する細菌の数に影響することも明らかになっています」と述べた。
なお、アンケート調査では2,000人のうち79%が床に落とした食べ物を拾って口にしていることも判明している。「The Big Bang Fair(ビッグ・バン・フェア)」の主催者であり「EngineeringUK」の最高経営責任者でもあるポール・ジャクソン氏は「このことは、我々の日常生活の何気ないひとこまにも“科学的思考”が存在していることを証明する一例でもあります」と語る。
この件に関するコメントは多種多様で「3秒とか5秒とか関係ないと思う。要は何をどこに落としたかが問題では?」「科学の証明なんて必要ないわ。私は子供たちから学べるもの」「子供って落としたものを結構口にするよね」「私は農家で育ったからいつも周りに家畜動物がいたの。だから5秒ルールを信じてた」「ペットのいない、靴を脱いでいる屋内だったら5秒ルールは大丈夫だと思う」「やっぱり落としたら1秒でもダメよ」といった声があがっている。
出典:http://www.independent.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)