1日20分、健康長寿のためにウォーキングを。このたび英ケンブリッジ大学の研究チームが、「運動しない人々は肥満の人々よりも早死にする傾向」と発表。標準体重であっても長寿を目指すなら運動は欠かせないという。
英ケンブリッジ大学で疫学が専門のUlf Ekelund教授率いる研究チームが、このほど運動不足が健康や病気にもたらす影響についての大規模な調査結果を発表した。対象者は33万4000人以上。標準体重と肥満のグループを日々の運動量について「運動している」、「不足気味」、「まったく運動していない」に分け、それぞれがどれほど健康で長生きしたかの調査がなされたという。
その結果、総じて「まったく運動していない」と答えた人々が早死にするリスクは、肥満に悩む人々より2倍も大きいことが判明。しかし「運動は不足気味」と答えた人々は、それより有意に長生きしていた。これにより運動量ゼロは命取りであるとして、「奨励されるのは1日最低20分の早歩きを意識したウォーキング。早死にするリスクが最大30%も下がります」とまとめられた。ジョギングに関しては昨年春、米ペンシルベニア州の「循環器系調査研究所(Cardiovascular Research Institute)」が、「1週間に合計2.5時間走る人々が最も長寿と判明。それ以上は逆効果だ」と発表している。
また座り続けのデスクワーク、運動不足が肥満や心臓疾患の発症につながり、最近ではうつ病、アルツハイマー、子宮体ガン、大腸ガン、肺ガンなどの発症にも関与することがわかってきている。これに関し、スポーツ健康学が専門の英「ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン」のマイク・ルースモア博士は昨年6月、「1日のうち3時間を立って過ごせばあなたの寿命は2年延びる。国が提唱する“30分間の運動を週に5回”はほとんどの成人にとって実践不可能。それよりよほど簡単で効果がある」と発表していた。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)