宇宙は果てしない。そんな宇宙の神秘を伝え様々な開発の可能性にチャレンジしているのがNASA(アメリカ航空宇宙局)だが、今回「The Solar Dynamics Observatory(ソーラーダイナミックスオブザーバトリー 以下SDO)」という太陽観測衛星が珍しい太陽の笑顔の映像を捉えた。
この写真は12月2日に撮影され、SDOのウェブサイトに投稿された後、科学者のカール・バッタムズさん(Karl Battams)のツイッターで公開された。
左に頭を傾けてみるとわかりやすいが、太陽の表面には輝く二つの目、黒い鼻、そしてニコリと笑ったような口、頬骨があるのが見られる。目は活発な太陽領域で、口は磁場によりできる糸状の冷たいガスである「太陽フィラメント」とされている。また表面に黒く見える部分(髪と鼻)は「コロナホール」と呼ばれるもので、明確な原因はまだ解明されていないが、電気を帯びた粒子である太陽風(ソーラーウィンド)が外向きに放出されており太陽の両極でよく見られる。また、この太陽風によって太陽の磁場が惑星間空間にまで運ばれていくことも分かっている。
「頭頂に髪が少ない笑顔の人」というイメージが現れた今回の太陽の映像だが、こうした写真は太陽のプラズマや磁場によって頻繁に変化が起こるものだとされている。
サイト「SDO」によると、ソーラーダイナミックスオブザーバトリーは、太陽活動変動の原因とそれが地球に与えるインパクトを理解するためにデザインされた「Living With a Star (LWS)」というプログラムのために打ち上げられた最初の観測衛星だそうだ。
NASAは2012年にもセサミストリートのキャラクター「ビッグバード」に非常によく似た星の映像を公開していたが、今回の笑顔の太陽ほど明確なものではないと言われている。
出典:http://mashable.com
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)