沢尻エリカと言えば2007年に映画の舞台挨拶で不機嫌に発言した「別に」が語り草となっている。実はその前日に情報・バラエティ番組『ラジかるッ』(放送終了)へ生出演した沢尻が、MCの中山秀征に対して終始不愛想な態度をとって不穏な空気となった。2014年にはその中山がMCを務める情報番組『シューイチ』にVTR出演した沢尻が当時の非礼を詫びて和解した。そして『ラジかるッ』の件からおよそ9年が経つこの夏、沢尻エリカが『シューイチ』のスタジオに生出演して中山秀征と直接対面を果たし、ついに当時の真相が明らかとなる。
8月21日放送の『シューイチ』(日本テレビ系)に『24時間テレビ 愛は地球を救う』のスペシャルドラマ『盲目のヨシノリ先生』でメインキャストを務める加藤シゲアキと沢尻エリカがスタジオに登場した。只ならぬ空気を読んで加藤はいったん番組レギュラー・中丸雄一の隣に座って待機、スタジオ中央のセットで中山秀征と沢尻エリカが対面を果たし、沢尻から「ごぶさたしております」と挨拶した。中山が「何年ぶり?」と返し「約10年ぶりです」、「業界的には大変なことですね! アレ以来ですから!」とやりとりする2人を、一昨年に沢尻がVTR出演して中山と和解するきっかけを作った片瀬那奈が隣で見守る。
まず、2007年の『ラジかるッ』で起きた一件の大枠を紙芝居で説明した。その日、沢尻は映画のPRでトークコーナーに生出演してMCの中山とソファーに並んで座る。彼女は厳しい表情でジーンズ姿の股を広げて只ならぬ雰囲気だ。中山のトークにくすりともせず、視聴者からの「沢尻会は本当にあるのですか?」という質問を中山が尋ねたところ「ないです」と無表情で返し、その後も鋭いまなざしで無言が続く。焦った中山が「沢尻さんの弱点はなんですか?」と振るが「あっても教えません」と不愛想に答えスタジオが凍り付いたという。その翌日に映画『クローズド・ノート』舞台あいさつでの「別に」発言が話題となった。
今回はすでに和解しているので和やかにトークが進み、中山は当時の沢尻について「入って来た瞬間からやる気満々で闘志を感じた」と振り返る。沢尻もまた「あの日と言うか、あの時代はちょっと、どこかおかしかった」と苦笑していた。実は中山秀征は当時の沢尻エリカについて思い通りにやらせたことを明かしている。
四畳半ほどしかない狭い『ラジかるッ』のスタジオにズボンのポケットに手を突っ込み不機嫌そうに周りを眺めながら入って来た彼女を見て「大門軍団かと思った」という中山、「生放送だけど大丈夫なのかな? 分かってないのかな?」と不安を感じる一方で「映画の役作りでキャラクターを作っているのでは」と考えた。彼はその時「この素材を壊してはいけないんだ、それをそのままキープしようと思った」というのだ。それまでのアイドルはスタジオに居ても「体調不良で帰りました」と姿を出さないことが多かった。中山は「居るなら出て来いよっ」と常々不満を感じていただけに、「あの状態で出てくるのだから逆にすごいな」と当時の沢尻を評価する。
沢尻エリカの友人でもある片瀬那奈は『ラジかるッ』のオンエアを見ていたが「怖くなってチャンネルを変えた」という。そんな彼女も中山秀征から当時の真相を聞いて、あのトークを「カッコいいな」と捉え直したようだ。ただ、皆がすっきりするなか、主演番組を十分アピールできなかった加藤シゲアキは「僕にもかまってよー!」と消化不良を起こしていた。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)