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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】白血病の父のドナーになるため、超短期間で10キロ体重を増やした8歳の息子

温かく思いやりあふれる親子間の感動的な話題が、圧倒的に多いのが実は中国。このたびは『China Daily(中国日報)』が、白血病の父親をどうにか救いたいとして必死の努力を続けた小学生の話題を伝えた。

中国・江蘇省にある「徐州医学院附属病院」の無菌室のベッドに横たわりながら、ガラス越しに妻子と手話で会話するCao Leiさん。今年初めに体調を崩して白血病と診断され、妻のZhang Linさんと息子のCao Yinpeng君を自宅に残し、唯一の治療方法といわれる造血幹細胞移植を辛抱強く待ちながら入院生活を送ってきた。

移植にはドナーとなる人とCao Leiさんの白血球HLA型が一致することが条件となる。ところが骨髄バンクのデータもさることながら、親類の誰ひとりとして一致する者はおらず、両親はともに高齢である。絶望感で誰もが肩を落としかけていたところ、なんとひとり息子のYinpeng君が一致することが判明した。しかし医師は「安全のためにドナーは体重が45kg以上であることが条件」と当時35.5kgしかないYinpeng君に説明。すると父親を何とか助けたいと必死なYinpeng君は、連日のように大量に食事をとり、速やかに体重を増やしていった。

こうして10kg以上の増量に成功したYinpeng君は、7月になると徐州医学院附属病院に入院。6日、少年の体からは造血幹細胞が355mlも抜き取られた。日本の骨髄バンクがドナーを「健康な18歳~54歳」と定めていることでもわかるように、それはまだ小学生のYinpeng君には大変な負担を強いる行為であった。だがその強い信念と祈りが通じたのであろう。移植手術は成功し、Cao Leiさんの容態はどんどん快方に向かっており、Yinpeng君の健康状態にも異変はなく、無理に増やした体重も徐々に落ちてきている。

医療費はすでに約600万円を超えているが、今後の治療にもさらに同額程度の費用が必要とされたCao Leiさん。これまで一家はマンションの一室に暮らしていたが、父親の治療費にあてるためそれも売却してしまった。しかし辛いことを次々と乗り越えてきたCaoさん親子にやっと笑顔が戻ってきたのだ。今年の冬、体調が許せば一家でオーストラリアに旅行したいと考えているそうだ。

出典:http://www.womenofchina.cn
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)