英『BBC』が今、エジプトを観光中の人々、そしてエジプトへの渡航を考えている人々に極度の警戒が必要であることを伝えている。イスラム過激派が外国人観光客を相手に「すぐに出国を。さもなければ攻撃する」と警告したためだ。
エジプト観光は非常に危険だと言われるようになって久しい中、アルカイダの影響を強く受け、シナイ半島で暗躍するイスラム過激派組織「アンサル・ベイト・アル・マクディス(Ansar Beit al-Maqdis=エルサレムのチャンピオン)」がこのほど、Twitterを通じて「安全のため観光客は木曜日(2月20日)までに国外に出るように。従わない者には攻撃をしかける」と発信したことを英『BBC』が伝えている。
エジプトのハゼム・ビブラウイ首相もメディアに「シナイ半島においては、勢力を増すイスラム過激派組織がかなりの脅威となっている」と告げており、こうした声明には従った方が懸命であることを強く感じさせる。また在英エジプト大使館の広報担当者は『BBC』の取材に、「政府もその声明の信ぴょう性を確かめられずにいるようですが、ここ数日間でエジプトの情勢に関する緊張感は非常に高まっています」と話す。
実際にシナイ半島南部では16日、有名な観光スポットである「聖カタリナ修道院」を出発した観光バスが爆破され、韓国人2名とエジプト人の運転手が死亡。24名の負傷者が出ており、この組織からの犯行声明があったばかりだ。これまでは比較的安全と言われていた半島南部であったが、攻撃の矛先が治安当局から観光客へと広がっているこの現実に、外国人観光客も多数訪れているシャルム・エル・シェイクという国内有数のリゾート地に関しても特別な警戒が必要であるとみられている。
※ 画像はdailynewsegypt.comのスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)