アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】テロリストが利用しやすい国!?アルカイダメンバーが南アパスポートを所持。(南ア)

南アフリカ内務省によると、6月8日に殺害されたアルカイダの幹部ファズル・アブドラ・モハメドは、南アフリカのパスポートを所持していたといわれている。

モハメド幹部は6月8日夜、ソマリア暫定政権の検問所で逃走しようとして射殺された。報告によるとモハメド幹部は「ダニエル・ロビンソン」という名前で南アフリカパスポートを所持しており、最近南アフリカから出国したスタンプが押されていた。

パスポートとIDの偽造は以前から内務省では問題となっており、内務省関係者らが関わっている場合は発見も難しい。この状況が続くならば、国際テロ組織が活動しやすい状況を提供していることになる。しかも、「テロ容疑者が南アフリカのパスポートを持っていたことは、今回が初めてのことではない」と内務省関係者はいう。

2004年、アルカイダメンバーと思われるチュニジア人がドイツの調査官に「南アフリカのパスポートを複数持っている」と話していたり、2005年のロンドン同時爆破事件に関わっていたと思われるイギリス生まれのハルーン・ラシード・アスワット容疑者も南アフリカに住んでいたことがあり、イギリスへの旅行に南アフリカのパスポートを使っていたことがわかっている。

さらに2006年にはモハメッド・ガルザーという、飛行機を上空で爆発させようとして逮捕された人物も、偽名の南アフリカパスポートでイギリスへ入国している。

これはもう南アフリカだけの問題だけでなく、アメリカ大使館もセキュリティの強化やパスポートなどの発行に関する厳しい検査を要求している。

パスポートを発行した内務省では現在、確認作業中とのこと。もし内務省がこのパスポート発行に関わっていたならば懲戒処分は免れないだろうとみている。同時にモハメド幹部が実際に南アフリカに滞在していたのかということも調査している。

懲戒処分どころの問題ではないだろう。様々な人種が集まっているのが南アフリカという国の良さなのだが、今回のケースは弱点とも言えるだろう。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)