カザフスタン共和国の最大の都市アルマトイで今、女性たちが「どんなパンティを穿こうと私たちの勝手よ!」とのデモを繰り広げている。国がレースの下着の製造や輸入を禁じようとしているためだ。
中央アジアに位置し、旧ソ連時代の雰囲気がいまだ色濃く残っているとされるカザフスタン共和国。この国は今、女性たちがセクシーな下着を身につけることを禁じようとしており、それに女性たちが激怒していることをカザフスタンのメディア『BNews』が伝えている。
16日の日曜日、同国の最大の都市アルマトイでは女性たちがレースやシースルーのパンティを手に広げながら、「私たちにも好きな下着を選ぶ権利がある。私たちはこういうのを穿きたいの!」と叫びながらデモを繰り広げた。デモのタイトルは『Panties for the President (大統領、このパンティをあなたに)』。市の有名な記念碑にそのパンティをかぶせた女性3人が逮捕されている。
セクシーな下着が禁じられる理由は、それがレースを多用しているからであった。カザフスタン政府は、石油と鉱物資源が豊富でありながら対ドルの貨幣価値が下落したこと、2010年にベラルーシ、ロシアとともに「関税同盟」を組んだが、2012年にモスクワで制定された“合成繊維であるレース素材は吸湿性に乏しく非衛生的”という強制規格に倣うことになった、などと説明している。
これはカザフスタンの女性たちにとってはまったく納得の行かない話。こうして彼女たちは、「タバコやお酒ならいざ知らず、政府が女性の下着に干渉するとは何事!」と禁止令の施行前に騒いだ次第である。たかが下着の話と笑う男性もいるようだが、国の政策により市民が好きなものを選択する自由や権利を奪われる、これでは旧ソ連時代に逆戻りであるとして女性たちの危機意識は非常に真剣なものがある。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)