マツコ・デラックスはテレビやラジオで歯に衣着せない言動を見せているにもかかわらず、幅広い層からの支持を獲得している。そんなマツコの人気の理由は巧みな話術のみならず、その“体型”にも隠されていたようだ。
2月5日の『ホンマでっか!?TV』において、専門家たちが様々な“癒し術”を紹介した。「人間が癒される動物」が話題になった際、生物学評論家の池田清彦氏がその特徴を「なるべく(フォルムが)丸くて手足が短い動物」と解説した。すると映像がマツコ・デラックスのアップに切り替わったのだが、それを受けて池田氏も思い出したかのように「女子高生とかがマツコさんのポスターを見て『かわいい』と言っているのは、マツコさんが丸くて手足が短いから」と、マツコの魅力を生物学的な視点から語った。この見立てに明石家さんまが「凄いよな。“ドラえもん”とかもそう(いう体型)やもんな」と納得していると、マツコは「えっ、アタシ、“ドラえもん”の流れにいるの?」と自分があの国民的キャラクターと同列に並べられたことに戸惑いを隠せない様子。
そんなマツコにさんまは、「マツコはほんとにそう」と“みんなのマスコット”的な存在だと認め、「(マツコの体型が)みんなのストレスを軽減させている」と声を掛けた。さんまからの言葉を重く受け止めたマツコは「(それだったらもう自分は)痩せられない」と覚悟を決め、番組に出ていた専門家たちに「どうにかこの体型のまま健康でいられる方法を見つけてほしい」と“異例のお願い”をすることとなった。
タモリが以前『徹子の部屋』にゲストとして登場した時、作曲家で尺八奏者の中村明一氏の著書『倍音 音・ことば・身体の文化誌』(春秋社)を黒柳徹子に紹介したことがあった。その時にタモリは、中村氏が著書の中で「声の性質上ビートたけしは毒舌を吐いても大衆は受け入れるが、タモリや黒柳がそれをやってしまうと大衆は受け付けない」と指摘している点に興味を示したことを明かしていた。このように現在では学術的な視点からも“芸能人の人気の秘密”が探られてきている。マツコ・デラックスの“しゃべりの技術の高さ”や、番組の枠組みの中でどこまでなら言ってもいいかという“微妙なラインにおけるバランス感覚の良さ”などについてはこれまでも言われていることだが、この日の放送では“その体型が人々に癒しを与えている”という新たな観点からマツコの魅力が判明したのだった。
(TechinsightJapan編集部 TORA)