イタすぎるセレブ達

writer : techinsight

【イタすぎるセレブ達・番外編】スターが集結したホイットニー・ヒューストンの葬儀は、ユーモアと音楽、涙にあふれた送別の式に。

11日に急死したホイットニー・ヒューストン(享年48)の葬儀が18日、ニュージャージー州ニューアークの「ニューホープ・パブティスト教会」で営まれた。数々のスター達が参列し、ユーモアや涙、そして音楽にあふれた追悼を捧げ、ホイットニーの早すぎる死を悼んだ。

18日、教会の外の沿道にはファンが作った風船や手書きのメッセージなどの「メモリアル祭壇」が設けられ、教会のデジタルボードには「We Will Always Love You」とのメッセージが記された。なお、招待状には葬儀ではなく「Homegoing Service」と記されていた。これはブラック・コミュニティーでは良く使われる葬儀の別称で、天国に召されることを「家に帰る」と掛け、死者に敬意を表するという意味合いがある。また式では、ホイットニーの幼少の頃から現在までの12枚ほどの写真をあしらった「プログラム」が配られたそうだ。

ゴールドのハンドル付きでプラチナ製の豪華なホイットニーの棺は、午前9時半すぎに騎馬警官の先導で教会に到着。正午すぎに始まった葬儀には、タイラー・ペリー(42)、メアリー・J. ブライジ(41)、ケヴィン・コスナー(57)、音楽プロデューサーのクライヴ・デイヴィス氏(79)、従姉妹のディオンヌ・ワーウィック(71)、アリシア・キーズ(31)、オプラ・ウィンフリー(58)、スティーヴィー・ワンダー(61)らスター達が顔を揃えた。なお、アレサ・フランクリン(69)は前日のステージで脚を痛めたため、急遽参列を取りやめた。

式ではタイラー・ペリーらが弔辞を述べた後、ケヴィン・コスナーが壇上に立った。彼は弔辞の中で、映画『ボディガード』のキャスティングの際、制作側が当初黒人であるホイットニーに難色を示していたことを明かし、「僕は“彼女が黒人であることは承知しているが、ただ一つの問題は彼女が役柄にパーフェクト・フィットすぎることだ”と皆に告げたんだ。」と述べ、ホイットニーを配役に推したのがケヴィン自身であったことを告白した。

またケヴィンは「君の演技はただ良かっただけではなく、素晴らしかった。僕以外の俳優でも僕の役は演じられただろうけど、あのレイチェル役は君にしか出来なかっただろう。」と賛辞を述べて、「今や天使達の一団に見守られて神の前で歌う時、君なら十分素晴らしい歌が歌える。」と弔辞を締めくくり、参列者の拍手喝采を浴びていた。

またスティーヴィー・ワンダーやアリシア・キーズ、R・ケリー(45)らが歌を捧げたが、中でもスティーヴィーは「僕の妄想の世界の中では、実はホイットニーにちょっとした恋心を抱いていたんだよ。」とユーモラスに告白して、「彼女と一緒の時間を人生で過ごせたことを、神に感謝します。」と語った。

ホイットニーの恩師のデイヴィス氏は、「個人的に私が言えることは、彼女をとても愛しているということだけ。彼女は類い稀なる逸材だった。」と早すぎる死を悼んだ。ゴスペルシンガーで牧師であるマーヴィン・ワイナンズ(53)の「ホイットニーの死に衝撃を受けたまま、この場を去ろうじゃないか。」というパワフルな弔辞の後、ゴスペルソングが高らかに歌われ式は締めくくられた。

葬儀のラストは全員が見守る中、ホイットニー自身が歌う「I Will Always Love You」が流れ棺が送り出され、多くの参列者を涙に誘っていた。それはまるで、「苦くて甘い思い出だけを持って、私は去って行く。だからさようなら。どうか泣かないで。」という同曲の歌詞が、ホイットニー自身からの最後のメッセージであるかのように聴こえたからなのかもしれない。

なお埋葬式はニュージャージー州ウエストフィールドにある「フェアビュー墓地」にて、遺族だけで19日に行われる。改めてご冥福をお祈り申し上げたい。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)