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writer : tinsight-suzukoellis

【海外発!Breaking News】「死んだらもういじめられない」 14歳少女、最後のメッセージを投稿し自殺(豪)

脚に複数の切り傷を負った出来事があったそうだ。口論の詳細は不明ということだが、ロシェルさんが怪我をさせられたにもかかわらず警察はその男を逮捕することはなかった。それ以降、ロシェルさんは精神的に落ち込むことが多くなり、怯えて学校にも行きたがらなくなってしまったようだ。西オーストラリア州警察は「この件については関係者全員から事情を聞いており、その結果逮捕には至らなかった」と述べている。

この件がきっかけとなったか否かは不明だが、カイアンさんは「妹は何人かから差別的ないじめを受けていて、悩んでいた」と話している。オーストラリア統計局の調査では、5歳~17歳のアボリジニの子供が自殺する確率はそうではない子供の5倍にもなり、18歳になる前に命を絶った4人に1人がアボリジニの子供たちであることが判明している。事実、西オーストラリア州で3人、クイーンズランドと南オーストラリア州でそれぞれ1人ずつ、過去2週間でロシェルさんを含む5人のアボリジニの少女が自殺していた。加えて、クイーンズランド南西部ローマに住む12歳のアボリジニの少年が1月14日に自殺を図ったが一命を取り留め、現在はブリスベンの病院で治療中であり、同様に自殺を試みた11歳のアボリジニ少年はパース子供病院のICU(緊急治療室)で治療を受けているという。

豪連邦政府の先住民緊急対応チームの代表者ゲリー・ゲオルガトスさんは、次のように述べている。

「オーストラリアの17歳までの子供の5%は、アボリジニとクイーンズランド州トレス海峡諸島の先住民ですが、過去1年間に自殺した子供たちの40%がこれら先住民で、このままではその確率が50%に達することもあり得るでしょう。自殺の原因は性的虐待やドラッグ、家庭内不和に貧困など様々です。」

ロシェルさんの最期のメッセージは誰にも届くことがなく、最悪の結果となってしまった。家族はロシェルさんの死を悲しむ一方で、なぜ命を絶たなければならないようなことが起こってしまったのか、その答えを求めている。また、ロシェルさんの死を知った友人らからは、「涙で視界がにじんでるよ。お願い、戻ってきて」「昨日、髪を青か紫に染める話をしていたところだったのに。もし昨日が最期になるって知ってたら、絶対止めてた」「あなたが悩んでた時に『いつもここにいるよ』って言ってたけど、もう一度同じ言葉を伝えたい」といった追悼メッセージがInstagramに投稿された。

画像は『The Australian 2019年1月21日付「Rochelle Pryor’s final step to stop the bullies and the ­racism」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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